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STマイクロの32ビットマイコン、Cortex-M3コアを搭載

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 STマイクロエレクトロニクスは2007年6月、英ARM社のプロセッサコア「Cortex-M3」を組み込んだ32ビットマイクロコントローラ「STM32ファミリ」を発表した。すでに主要顧客はサンプル品の評価に入っており、2007年10月から一般ユーザー向けにもサンプル出荷を始める。

 STM32ファミリには性能を重視した「STM32F103」と低コストを追求した「STM32F101」の2シリーズがある。 STM32F103は、プロセッサコアの動作周波数が72MHzで、SRAMを最大20Kバイト搭載できる。また、変換速度が1μs、分解能が12ビットのA-Dコンバータを2チャンネル内蔵した。加えて、USBやCAN(controller area network)のコントローラ、PWMタイマーも標準で搭載している。消費電流は72MHz動作時で36mAと少なく、スタンバイモード時(リセット回路オンの状態)には最小2μAまで下げることができる。

 STM32F101は、プロセッサコアの動作周波数が36MHzで、SRAMは最大16Kバイト搭載できる。A-DコンバータはSTM32F103のそれと同等品を1チャンネル内蔵した。

 STM32ファミリは電源電圧2.0V〜3.6Vで、入力は5Vにも対応する。共通した主な周辺機能として、USART(universal synchronous asynchronous receiver transmitter)、SPI、16ビットタイマーなどを集積している。内蔵するフラッシュメモリー容量(32Kバイト/64Kバイト/128Kバイト)とパッケージ(48端子LQFP、64端子LQFP、100端子LQFP/BGA)が異なる7製品をSTM32F103/STM32F101シリーズのそれぞれにそろえた。

 価格は、STM32F103シリーズでフラッシュメモリーを128Kバイト内蔵した100端子LQFP品が約3.6米ドル、STM32F101シリーズでフラッシュメモリーを32Kバイト内蔵した48端子LQFP品が約1.8米ドル(いずれも1万個購入時)。

 同社では次のSTM32ファミリ展開として、SRAMを最大64Kバイト、フラッシュメモリーを256K/512Kバイトそれぞれ内蔵し、パッケージが144端子LQFP/BGAの製品を開発中である。

(馬本 隆綱)

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