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高電力機器のホットスワップ回路高い信頼性を確保する設計とは(4/4 ページ)

データ処理/通信処理用途に用いられる高性能なブレードサーバーでは、バックプレーン電源をオンにしたまま内部のブレードを取り外して交換できるホットスワップ機能が求められる。これを実現するホットスワップ回路はありふれた設計では実現できない。本稿では、信頼性の高いホットスワップ回路の設計例を紹介する。

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プログラマブル性を活用

 本稿で示したように、PHSCを用いることによって、複雑な機能を実現できることがご理解いただけたであろう。さらに、PHSCを用いればカスタマイズが容易になるという利点もある。つまり、制御アルゴリズムや設計の変更に柔軟に対応できるのだ。例えば、上記の設計の場合であれば、表1のようなパラメータを変更して異なるブレードの要求条件に合致するようにカスタマイズできる。


表1 カスタマイズ可能なパラメータ
表1 カスタマイズ可能なパラメータ 

 今日では、ブレードの高機能化に伴って消費電力が増大し、ホットスワップ回路に対する要求もより厳しくなっている。そのため、従来のような単純な回路では、安全なホットスワップを実現することは難しい。しかし、プログラマブルな電力管理デバイスを用いれば、本稿で説明したように複雑な機能を実現できる。また、プログラマブル性を活用することで、ほかのブレードへの流用やホットスワップ回路の標準化も可能である。さらに、PLDを用いることで複雑な制御が可能になり、サブ筐体内のほかのブレードとの干渉を最小化したり、ホットスワップの安全性を高めたりすることができる。こうしたことにより、ブレード全体としての信頼性を高めることが可能になるのだ。

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