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2009年のファブレス企業ランキング、製造部門分離でAMD社が第2位に――IC Insights社の発表から

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 米IC Insights社は2010年1月、2009年のファブレスIC企業ランキング(トップ25)を発表した(表1)。それによれば、1位は米QUALCOMM社。同社は何年もの間、トップの座を維持している。しかし、今回のランキングで大きく変わったことがある。それは、米AMD(Advanced Micro Devices)社の出現である。AMD社は2009年に製造部門を分離してGLOBALFOUNDRIES社を設立したため、IC Insights社のランキングの対象と見なされるようになった。IC Insights社が算出したAMD社の2009年の売上高をすべて合算すると、同社はQUALCOMM社に次ぐ、世界第2位のファブレスIC企業になる。

 IC Insights社の場合、ある企業が製造プロセス処理が施されたウェーハの大半をICファウンドリ企業から調達している場合に、その企業をファブレス企業と見なす。IC Insights社のランク付けはICの売上高だけに基づいており、光電子デバイスやセンサー、個別半導体などの売上高は含まれていない。

 全体としては、2009年のファブレスIC企業上位25社の中で、9社の売上高が10億米ドルを越えた。IC Insights社によると、「AMD社を除く上位10社の売上高の合計は前年比4%減だったが、それ以外のファブレス企業の売上高は前年より13%減少した」という。IC Insights社の社長を務めるBill McClean氏は発表の中で、「ファブレスIC企業全体の売上高において上位10社の売上高が占める割合は、2007年から5ポイント増えて65%となった」と説明。さらに、「(設計コストの上昇やベンチャーキャピタル資金の利用が難しくなっていることなどから)参入障壁が高くなっており、将来、ファブレスIC企業のランク表はますます“頭でっかち”になることが予想される」と続けた。

 2009年のファブレスIC企業上位25社のうち17社は米国に本社を置く。上位10社では9社が米国企業である。McClean氏は、「このランキングの中で日本企業はメガチップスの1社だけだ。このことからも、ファブレス/ファウンドリというビジネスモデルが日本ではあまり受け入れられていないことが見て取れる。あくまでも当社の見解だが、近い将来、日本でファブレス/ファウンドリのモデルが受け入れられることもないだろう」と述べた。さらに同氏は、「一方、台湾と中国のIC設計企業は成長を続けている。ファブレスIC企業上位25社の中にランクインする台湾企業や中国企業の数は今後、増えていくだろう」との見通しを示した。

(Electronic News)

表1 2009年のファブレスIC企業ランキング
表1 2009年のファブレスIC企業ランキング(提供:IC Insights社)

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