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EV/HEVが“主役”に、充電器や試験装置も登場第2回カーエレ展/第1回EV・HEV展(1/3 ページ)

第2回目を迎えた『国際カーエレクトロニクス技術展』が、2010年1月20日から22日まで東京ビッグサイトで開催された。今回は『EV・HEV駆動システム技術展』が併催となり、EV/HEVの勢いが強く感じられるものとなった。本リポートでは、両展示会で特に目を引いた展示を紹介する。

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EV/HEV技術が注目の的

 2009年に行われた第1回目の『国際カーエレクトロニクス技術展(以下、カーエレ展)』では、電気自動車(EV)/ハイブリッド車(HEV)技術についての展示が注目を集めた。第2回カーエレ展では、この分野を分離/独立させた『第1回EV・HEV駆動システム技術展(以下、EV・HEV展)』が併催となった。本リポートでは、最初に、電動システムやEV用充電器の展示について紹介する。


写真1北陸電力が開発した電気バス
写真1 北陸電力が開発した電気バス 最高速度は84km/h、満充電からの走行距離は68kmである。富山市内のバス路線で行われた電気バスの運行試験に使用された。
写真2安川電機の車載電動システムのデモ
写真2 安川電機の車載電動システムのデモ このシステムの最大出力は60kW。これを搭載したシミュレータにより、実際にどのように運転ができるかを体験できる。
写真3「レクサスGS450h」のパワーコントロールユニット
写真3 「レクサスGS450h」のパワーコントロールユニット 富士電機システムズが開発した定格1200V/600AのIGBTモジュールを採用している。
写真4ハセテックの充電器
写真4 ハセテックの充電器 急速充電器(右)は給油スタンドなどでの運用を想定したものである。中速充電器(左)は、大型商業施設の駐車場などでの運用を想定している。

 北陸電力は、日野自動車の低床型小型バス「ポンチョ ロング」をベースに開発した電気バスを展示した(写真1)。このバスでは、ポンチョ後部のエンジンルームに搭載されているディーゼルエンジンなどのパワートレイン部分を、モーター/インバータシステムとリチウムイオン(Li)電池パックに置き換えることで、電動化を実現した。Li電池パックは米EnerDel社製で、容量は48.8kWhである。

 安川電機は、低速から高速までのすべての走行速度領域で高い効率を実現したとする車載電動システムを展示した(写真2)。この車載電動システムは、それぞれ独自の工夫が施されたモーターとインバータにより構成されている。同社は、最大出力が47kW、60kW、120kWの3つの製品シリーズをそろえており、自動車メーカーへの提案活動を強化していく方針である。

 富士電機システムズは、同社のIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)モジュールが採用された、トヨタ自動車のHEV「レクサスGS450h」のパワーコントロールユニットを展示した(写真3)。「トヨタ自動車向けでは、レクサスGS450h以外のHEVにも当社のIGBTモジュールが採用されている」(同社)という。

 ハセテックは、新たに開発したEV用の急速充電器と中速充電器を展示した(写真4)。急速充電器では、同社の従来品と比べて設置面積が約40%低減された。三菱自動車のEV「i-MiEV」であれば、電池容量の80%までの充電を30分間で完了できる。また、同社としては初の製品となる中速充電器は、i-MiEVの場合、電池容量の80%まで約1.5時間で充電できる。価格は、急速充電器が350万円、中速充電器が200万円。

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