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「2015年までに国内車載半導体市場でシェアを倍増」――インフィニオンが会見

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 インフィニオン テクノロジーズ ジャパンは2010年5月、東京都内の本社で記者会見を開き、車載半導体の事業戦略の方向性について説明を行った。

 同社の親会社であるドイツInfineon Technologies社は、2009年の世界市場における車載半導体シェア(米Strategy Analytics社調べ)で9.0%を獲得し、同社として初めて世界シェアでトップにたった。売上高は、2009年1〜3月期を底に、リーマンショック以降の落ち込みから脱却。2010年1〜3月期の売上高は、前年同期比で約67%増の3億1600万ユーロ(約353億円)を達成し、リーマンショック以前の2008年の各四半期と同程度にまで回復している。


写真1 インフィニオンの土屋和久氏
写真1 インフィニオンの土屋和久氏 

 インフィニオン テクノロジーズ ジャパンのオートモーティブ事業本部長を務める土屋和久氏(写真1)は、「2009年は、世界シェアで念願だったトップに立つことができた。しかし、地域別のシェアで見ると、欧州市場が13.6%でトップ、北米市場が7.8%で2位、BRICsなどの新興市場が8.8%で2位と高いレベルにあるのに対して、日本市場は2.8%で8位に甘んじている。この数値を、2015年までに、倍増となる5〜6%に引き上げ、日本市場で4位以内に入れるようにしたい」と意気込む。


図1 自動車1台当たりで削減できるCO<sub>2</sub>排出量のイメージ
図1 自動車1台当たりで削減できるCO2排出量のイメージ CO2排出量だけでなく、新たな機能を追加したり、既存の方式からの変更によって増加するコスト、その回収に必要な年数なども示されている。

 この目標を達成するために、同社は、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)向け製品の事業展開に注力する方針を表明した。土屋氏は、「経済産業省の次世代自動車戦略研究会では、2020年の国内新車販売のうち、EVやHEVなどの次世代自動車が占める割合を最大で50%まで伸ばす方針を打ち出している。また、本社の位置するドイツでも、2020年にEV/HEVの販売割合で50%を目指すことを政府が明らかにしている。こうした、EV/HEVへのシフトに対応する製品を積極的に販売していきたい。そのために、どの自動車システムにどのような製品を導入すると、どこまでCO2排出量が削減できるかを示すことにした」と説明する。まず、車両内の消費電力を40W削減すること、もしくは車両を20kg軽量化することにより、1km走行につきCO2排出量を1g削減できる、などの基準となる指標を設けた。これらの指標に基づくと、例えば、ヘッドライトをハロゲンランプからLED照明に変更すれば、消費電力を50W削減できるので、1km走行につきCO2排出量を1.2g削減できることになる。インフィニオンは、これらの効果を積み上げて、1台の自動車に対して、1km走行につきCO2排出量を24.3g削減できるような提案が可能だとしている(図1)。

 また、EV/HEVに搭載された各2次電池セルのSOC(充電率)を最適な状態に制御する、アクティブセルバランスに関する研究開発を行っていることも明らかにした。同研究は、2009年に立ち上げられた欧州のEV開発プロジェクトE3Carにおいて進められている。なお、アクティブセルバランスとは、放電だけでなく充電も行ってSOCを制御する手法のことである。一方、放電だけでSOCを制御する手法はパッシブセルバランスと呼ばれている。

(朴 尚洙)

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