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【ESEC】「GENIVI Apollo」ベースの車載情報端末、全周囲モニターシステムを搭載

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 インテルとバイテックは、『第14回 組込みシステム開発技術展(ESEC 2011)』(2011年5月11日〜13日)において、米Intel社のプロセッサ「Atom E660」と車載情報機器のプラットフォーム「GENIVI Apollo」を用いた車載情報端末を展示した。同端末は、全周囲モニターシステムを搭載することを特徴としている(写真1)。


写真1 「GENIVIApollo」を用いた車載情報端末
写真1 「GENIVIApollo」を用いた車載情報端末 左側にあるのが車載情報端末。同端末の画面に、自動車のミニチュアモデル(右側)の周辺を確認できる全周囲モニターシステムの映像が表示されている。

 同端末は、Atom E660とローム/OKIセミコンダクタの車載用チップセットIC「ML7213」を搭載するソフィアシステムズの評価ボード「Black Creek」を用いている。GENIVI Apolloは、車載情報機器のプラットフォーム開発を目的とする非営利組織GENIVIが開発したもので、Linuxベースの車載用組み込みOS「MeeGo-IVI」に、車載システムに必要なミドルウエアなどが追加されている。端末に組み込まれているのは、2010年末に発表されたアルファ版である。このアルファ版は、Atom E660とスイスSTMicroelectronics社の車載用チップセットIC「ConneXt」向けに開発された。そのため、ML7213への最適化をバイテックが行った。

 全周囲モニターシステムの機能は以下のような手法で実現した。まず、車両の前後左右に設置した4つの車載カメラの映像データを、Black Creekとは別のDSPボードを用いて合成し、車両の周囲を上方から見ている映像データに変換する。そして、この映像データを、NTSC信号の入力端子を持つBlack Creekに入力している。バイテックによれば、「DSPを用いて映像データを合成/変換する際には、路面や路面に近い位置にある車線、車止めなどがはっきりと認識できるように調整している」という。

写真2 「AtomZ520」上で動作するAndroidカーナビ
写真2 「AtomZ520」上で動作するAndroidカーナビ 

 また、スマートホン向けプラットフォーム「Android」を用いたカーナビゲーションシステム(以下、カーナビ)も展示された(写真2)。これは、バイテックが、ホンダアクセス向けに試作したものである。Androidは、Intel社のプロセッサ「Atom Z520」上で動作させている。

 同カーナビには、x86系のプロセッサ上での動作とタッチパネルでのマルチタッチ操作に対応する「Android-x86 2.1」が用いられている。ナビゲーション機能は、ナビタイムジャパンの「ドライブサポーター」を用いて実現した。

(朴 尚洙)

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