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ルネサスが車載向け「RL78」の第1弾を発表、低電源電圧でも周辺機能の動作が可能に

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 ルネサス エレクトロニクスは2011年9月、キーレスエントリ、パワーウィンドウ、ミラーといったボディ系システム向けに、16ビットマイコン「RL78/F12」を32品種製品化したと発表した。2013年1月から量産出荷を開始する。2014年1月には、32品種の合計で月産100万個を量産する計画である。サンプル価格は品種により異なるが、一例として、コード用の内蔵フラッシュメモリの容量が64Kバイトで48端子のパッケージで供給される製品は、500円となっている。

 RL78/F12は、ルネサスがこれまで販売してきた8ビット/16ビットマイコンを1つのプラットフォームに統合した「RL78」ファミリのうち、車載向けとなる「Fシリーズ」の第1弾である。

 RL78/F12は、最大動作周波数が32MHz。コード用の内蔵フラッシュメモリの容量は8Kバイト〜64Kバイトである。電源電圧は1.6V〜5.5Vで、通常動作時の消費電流は70μA/MHz(32MHz動作時)となっている。スタンバイ時の消費電流については、ルネサスの従来品の約1/10となる0.6μAまで削減した。一方、処理性能は、32MHz動作時で41.6DMIPS(Dhrystone MIPS)を実現している。これは、従来品比で1.6倍となる値である。

 また、従来品の「R8C/3x」、「78K0R/Fx3」は、1.8Vという低い電源電圧でデータフラッシュの書き込み/消去を行ったり、A-Dコンバータを動作させたりすることはできなかった。RL78/F12ではそれが可能になっている。そのため、ボタン電池で動作するキーレスエントリなど、低い電源電圧で動作するアプリケーションに最適だとしている。

 さらに、RL78/F12では、フラッシュメモリのデータの誤り検出機能や、不正なメモリへのアクセス検出機能、A-Dコンバータのセルフテスト機能などが搭載されている。これらの機能を活用することにより、自動車向け機能安全規格であるISO 26262に準拠するシステムの開発を容易に行えるという。

 最大動作温度については、従来の125℃から150℃まで引き上げられた。これによって、エンジンルームやヘッドライト周辺など、より高い温度になりやすいシステムにも適用できるようになった。また、ボディ系システムで広く利用されているLIN(Local Interconnect Network)インタフェースも搭載している。

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