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雑音耐性を高めたタッチスクリーンコントローラ、ARMの「Cortex」ファミリを新たに集積

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 Cypress Semiconductorは2011年9月、静電容量方式のタッチスクリーン用コントローラICファミリ「TrueTouch」の第4世代品を発表した。前世代品に比べて雑音耐性を高めた他、ARMが提供する「Cortex」ファミリの32ビットプロセッサコアを新たに集積したことなどが特徴である。センシング用I/O端子の数が31〜40本と異なる品種を用意しており、1.5〜5.8インチのディスプレイサイズに対応可能だ。携帯電話機やタブレット端末、電子書籍端末、各種組み込みディスプレイなどを主な用途としている。既に特定の顧客に向けてサンプル出荷を始めており、2011年末までに量産出荷を開始する予定だ。

図1 センシング用電極の駆動電圧を最大10Vに設定可能(提供:Cypress Semiconductor)
図1 センシング用電極の駆動電圧を最大10Vに設定可能(提供:Cypress Semiconductor)  S/N比はこの電圧に比例するので、高い値に設定すればS/N比を改善できる。

 雑音耐性を高める工夫は複数ある。第1に、ディスプレイモジュールに起因した雑音の影響を軽減する独自技術「Display Armor」を採用した。シールド層やエアギャップを設ける対策が不要になるという。第2に、センシング用電極の駆動電圧を最大10Vまで高められるようにすることで、S/N比(信号対雑音比)を向上させた(図1)。「競合他社の類似製品に比べて、S/N比は3倍も高い」(同社)と主張する。この他、前世代品と同様に、充電器に起因する雑音の影響を抑える独自技術「Charger Armor」も搭載しており、最大95Vp-pの雑音耐性を確保しているという。

 今回新たに32ビットと性能の高いプロセッサコアを採用したことで、更新レートを400Hz、スキャンレートを1kHzに引き上げることができたとする。さらに、マルチタッチの検出点数の制限が無くなった他、検出位置の精度を0.2mmに高められたという。消費電力は、動作時が平均2mW(2本の指を60Hzで検出する場合)。ディープスリープモードに設定すれば、1.8μWまで抑えられる。

 パッケージは、センシング用I/O端子の数が31本で実装面積が5mm×5mmの44端子QFNと、同35本で6mm×6mmの48端子QFN、36本で3.8mm×3.8mmの49端子WLCSP、40本で3.8mm×3.8mmの60端子WLCSPを用意した。価格は要問い合わせ。

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