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360kHz〜1.25GHzの範囲で任意に出力を設定できる周波数変換クロックIC

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 Analog Devicesは2011年10月、任意の出力周波数を設定できるとともに低ジッタであることを特徴とする周波数変換クロックIC「AD9557」と「AD9558」を発表した。主に、同期イーサネットやSONET/SDH(Synchronous Optical Network/Synchronous Digital Hierarchy)光ネットワークなど、有線の通信機器の用途に向ける。既に量産を開始している。1000個購入時の単価はAD9557が15米ドル、AD9558が16.25米ドル。

 AD9557/AD9558は、2kHz〜1.25GHzの入力リファレンス周波数に対して、360kHz〜1.25GHzの範囲で任意の周波数に変換して出力することが可能である。全ジッタは、12kHzから20MHzの範囲において400fs未満(RMS値)となっている。出力周波数を任意に設定できることから、動作周波数の異なる機器を設計する場合でも、AD9557/AD9558を用いればそれぞれの機器に必要な周波数を得られるようになるので、部品コストの低減が可能になるという。

 出力周波数の設定は、ICに集積したループフィルタを用いる。これによって、内蔵のDPLL(Digital Phase Lock Loop)分周器の分周比を、DPLLをロックした状態で変更することができる。出力周波数の値は、周波数分解能で0.1ppb未満のステップで、公称出力周波数から±100ppmの範囲に調節することが可能だ。また、主な用途となる、SONET/SDH、イーサネット、同期イーサネット、ファイバチャネルに対応する周波数の設定を、設定端子もしくは設定端子を用いたソフトウェア制御で行える。これら以外の周波数への設定は、SPIやI2Cポートを用いて行う。

 AD9557は、2つのリファレンス入力(シングルエンドまたは差動)と、2対のクロック出力を備えている。1対分の出力は、1個の差動LVDS(低電圧差動シグナリング)/HSTL(高速トランシーバロジック)出力、もしくは2個のシングルエンド出力として設定することができる。AD9558は、4つのリファレンス入力と6対のクロック出力を備えている。パッケージは、AD9557が6mm×6mmの外形寸法で40端子のLFCSP、AD9558が9mm×9mmの外形寸法で64端子のLFCSPである。動作温度範囲は−40〜85℃。

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