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低消費電力の「Cortex-M3」マイコン、メモリ容量を増やした新シリーズを追加

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 ノルウェーのEnergy Micro(エナジーマイクロ)は、「エナジーフレンドリー・マイコン(EFM32)」と呼んで展開する低消費電力マイコンの製品群を拡充し、2つのシリーズを追加した。EFM32はプロセッサコアにARMの「Cortex-M3」を採用したマイコンである。新シリーズは内蔵メモリの容量を従来品に比べて増やした。具体的には、フラッシュメモリが最大1MバイトでRAMが128Kバイトの「Giant Gecko(ジャイアント・ゲッコー)」と、同256Kバイト、32Kバイトの「Leopard Gecko(レパード・ゲッコー)」である。国内では半導体商社のアルティマが販売する。


 追加した2シリーズでは、新たに「400nAバックアップ・パワーモード」と呼ぶ動作モードを用意した。このモードでは、512個のバックアップ用レジスタを保持しながらリアルタイムクロックの動作を継続させられるため、電源が瞬間的に遮断された場合でも、クロックのリセットやデータの消失といった事態を防げるという。また、従来品が備えていた8×36セグメント液晶ディスプレイコントローラに加えて、320×240ドットの直接駆動タイプのTFT(薄膜フィルムトランジスタ)コントローラを追加した。これらによりプロセッサを介在させずにディスプレイの表示を更新することが可能である。この他、周辺回路にUSB 2.0 Full Speedに対応するコントローラや、3.3Vの電圧レギュレータなども内蔵しており、USB給電による動作も可能になった。

 プロセッサコアの動作周波数は最大48MHz。パッケージは64端子QFNと100端子QFP、112端子BGA、64端子QFP、120端子BGAの5種類を用意した。

 アルティマは、今回の新シリーズを、超低消費電力が求められる電力/水力/ガスなどのスマートメーターや、セキュリティ機器、携帯型ヘルスケア機器、センサーネットワーク機器などの市場に向けて販売していく考え。価格は、1万個購入時の単価で200円前半から600円後半だという。

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