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「RXファミリ」の新製品、16ビットマイコン並みの価格で最大50DMIPSの性能を実現ルネサス RX220グループ

汎用向けの32ビットマイコン「RX220グループ」は、最大50DMIPS(32MHz動作時)を実現している他、家電向けの安全規格IEC60730にも対応している。

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 ルネサス エレクトロニクスは2012年5月、同社の32ビットマイコン「RXファミリ」として、「RX220グループ」を発表した。動作周波数は最大32MHz。価格を16ビットマイコンと同等に抑えつつ、32MHz動作時で最大約50DMIPS(Dhrystone MIPS)の処理性能を実現している。内蔵メモリ容量などが異なる11品種をそろえており、既にサンプル出荷を開始している。サンプル価格は265円から。量産出荷は、2012年12月より順次開始する予定で、2013年12月には月産100万個を計画している。家電製品や携帯機器、産業機器、計測機器と幅広い用途に向ける。


 RX220グループは、消費電力が低い点も特徴とする。8MHzまでの低周波数領域においてCPUのみを動作させた場合、ルネサスの従来品である「RX200シリーズ」に対して半分以下の消費電力を実現したという。RX220グループの消費電流は、動作時が0.2mA/MHz(CPUのみ動作、周辺機能は停止)、ソフトウェアスタンバイモードでは2μAとなっている。なお、ソフトウェアスタンバイモードとは、内蔵するRAMやレジスタの値は保持して、その他の機能を停止している状態を指す。

 RX220グループは、1.62〜5.5Vと幅広い電源電圧範囲に対応している。1.62〜1.8V未満では最大4MHz、1.8〜2.7V未満で最大8MHz、2.7〜5.5Vでは最大32MHzで動作する。動作電圧の全範囲にわたり内蔵フラッシュメモリの書き換えが可能なので、1.8V以下の低電圧の場合でもフラッシュメモリ書き換え用に別電源を設ける必要はないという。

 さらに、RX220グループは、動作周波数が最大50MHzの上位製品「RX210グループ」や、同100MHzの「RX630グループ」と端子配置およびソフトウェアについて高い互換性を備えている。

 RX220グループは安全機能も強化されている。例えば、クロック周波数の上昇や下降を検出するCAC(Clock Frequency Accuracy Measurement Circuit)、発振子が発振を停止した場合にそれを検出する回路などがある。これらの安全機能はハードウェアで搭載されており、家電の国際安全規格であるIEC60730への対応が可能だという。なお、RX200シリーズは、ドイツの電気関係の安全規格認証機関であるVerband Deutscher Electrotechnischer e. V.(VDE)の認証も取得している。

 パッケージは、100端子LQFP、64端子LQFP、48端子LQFPの3種類がある。

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