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タッチするだけで高速データ転送――TransferJetとはいまさら聞けないデジタル技術の仕組みを解説(2/2 ページ)

USBなども使わずに、目の前にいる人とその場ですぐにデータ交換ができたら――こうした要望にも応えてくれる、新しい近接無線転送技術“TransferJet”。TransferJetは、屋外でも家の中でも、専用のモジュールが組み込まれた機器同士をタッチするだけで、高速なデータ交換ができます。

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“あえて”3cmの距離に限定することで、無線技術の難点を克服

 無線のデータ伝送技術はほかにもWireless USBやWirelessHDなどがありますが、それらの技術はいずれも、ある空間(ネットワーク)上に不特定多数の電波を送っていることから、認証やセキュリティの問題など、策定の際に懸念すべき事項が多くありました。

 TransferJetは、データ伝送の距離をあえて3cm以内に設定することで、複雑な設定も省くことができ、“タッチするだけ”というシンプルなインターフェイスを実現しています。


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近距離だから、ほかのネットワークとの干渉がない。


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じゃあもしかして、お財布ケータイの機能(Felica)とも一緒に使えるの?


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そうだね。商品化の際にはWi-FiやBluetoothとも一緒に搭載できるよ。


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画像4 TransferJetのモジュールを組み込んだ試作品
最初の段階としては、既存の商品にTransferJetのモジュールを貼り付ける形も想定されている

 TransferJetは、データ伝送の距離をあえて3cm以内に設定することで、複雑な設定も省くことができ、“タッチするだけ”というシンプルなインターフェイスを実現しています。

予想されるユースケースとは

 TransferJetは、携帯電話やデジカメ、PCなど、あらゆる機器に搭載できる技術です。さらにデジタルサイネージやワイヤレス充電技術と組み合わせることで、かつて電車の改札に非接触ICカードが導入されたように、新しいタッチの文化が生まれるかもしれません。

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データ伝送だけに限らずに、以前紹介した非接触充電技術とも組み合わせた展開なんかも考えられるよね。


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双方向に高速データ伝送ができる仕組みとして、いろいろ期待が膨らむね。


特別協力

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ソニー オープンイノベーション部門

TransferJet事業化推進部

統括部長

小高 健太郎 氏


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ソニー オープンイノベーション部門

TransferJet事業化推進部

事業推進担当部長

岩崎 潤 氏



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