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15mm角で26A出力の降圧DC-DCモジュール、4並列で100A出力も可能リニアテクノロジー LTM4620

「LTM4620」は13A出力のDC-DCコンバータ回路を2チャネル搭載したモジュールで、2チャネルを組み合わせて26A出力が得られる。4個並列に接続すれば、最大100Aの電源回路を構成可能だ。通信/ネットワーク機器などに使う、FPGAをはじめとした低電圧・大電流の半導体チップのPOL電源に向く。

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 リニアテクノロジーは2012年9月、実装面積が15×15mmで厚みが4.41mm角と小型ながら、26Aの出力電流を供給できる降圧型DC-DCコンバータモジュール「LTM4620」を発売した。13A出力のDC-DCコンバータ回路を2チャネル搭載しており、2チャネルを組み合わせて26A出力が得られる。さらに、このモジュールを4個並列に接続してマルチフェーズで並列運転すれば、最大100Aの電源回路を構成することが可能だ。入力電圧範囲は4.5〜16V、出力電圧範囲は0.6〜2.5Vである。

 微細な半導体プロセス技術で製造する、低電圧・大電流動作のFPGAやASSP、ASICのPOL(Point of Load)電源として使える。具体的には、そうしたハイエンド半導体チップを数多く搭載する通信/ネットワーク機器やデータストレージ機器、産業用機器などオンボード電源に適用可能だ。

図1
LTM4620を4個組み合わせて並列運転することで100A出力の電源回路を構成できる。この回路構成の評価ボードも用意した。LTM4620のパッケージ上面に見える金属部は内蔵の放熱パッドで、ヒートシンクとして機能する。出典:リニアテクノロジー (クリックで画像を拡大)

 このDC-DCコンバータモジュールは、同社が「μModule(マイクロモジュール)」と呼んで従来から供給している製品群の新型品である。スイッチング素子であるパワーMOSFETと制御IC、インダクタなどをまとめてモジュール化しており、出力電圧設定用の抵抗や入出力コンデンサを外付けするだけで簡単に使えるという特長がある。

 新製品はこの特長を踏襲しつつ、新たに開発した熱特性に優れるLGAパッケージを採用することで、出力電流を大幅に高めた。「従来品は、同じ実装面積で15A出力が最大だった。今回のLGAパッケージは、金属の放熱パッドをパッケージの上面に露出させる新たな構造を採り、熱抵抗を1/2に抑えて温度上昇を半減させた。これにより、出力電流を2倍近くまで引き上げることができた」(同社)。例えば、エアフローが200LFM(linear feet per minute)で入力が12V、出力が1.0V、26Aの場合、新型モジュールの内部温度は周囲温度から60℃しか上昇しないという。さらに、パッケージ上面の放熱パッドに外付けのヒートシンクを追加すれば、温度上昇を40℃に抑えられるとしている。

 動作温度範囲は−40〜125℃(動作接合部温度)を確保した。出力電圧誤差は最大±1.5%(過渡応答がないDC時の誤差)。過電流や過電圧に対する保護機能を搭載した。1000個購入時の参考単価は29.99米ドルから。既に量産出荷に対応できるという。

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