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5V電源ASICを0.35μmルールで高集積化、低電圧化が難しいFA/車載機器向け:エプソン S1L5V000シリーズ
「S1L5V000シリーズ」は、5V単一電源に対応するゲートアレイ方式のASICである。従来の5V品で0.6μmだった設計ルールを0.35μmに微細化することで高集積化した。FA機器や車載機器などで、低電圧化が難しい用途に向ける。
セイコーエプソンは2013年1月、ゲートアレイ方式のASIC製品群を拡充し、5V単一電源に対応し、0.35μmの設計ルールを適用する高集積品「S1L5V000シリーズ」を追加した。2013年2月に受注を始める。その後、3月にサンプル出荷を開始し、7月に量産を始める予定だ。
同社によると、半導体業界では現在、製造プロセスの微細化による電源電圧の低電圧化が進んでおり、5V電源対応ASICを供給できるメーカーは減少の一途をたどっている。その一方、ASICを搭載する機器の設計側では、制約上、低電圧化が難しい分野があり、5V電源ASICの需要が引き続き旺盛だという。そうした機器を手掛けるメーカーの中には、5V電源ASICの今後の供給や、新たなASICの設計に着手することに不安を持つ企業も多い。
そこでセイコーエプソンは、5V電源ASICを必要とする市場での長期安定供給の要望に応えるため、今回の新シリーズを用意した。同社従来の5V電源品は、0.6μmの設計ルールを適用していた。微細化により高集積化した新シリーズを利用すれば、「FA機器や車載機器などで供給不安のある既存のASICを置き換えるとともに、コストダウンも図ることが可能だ」(同社)という。
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