PWM調光発生器を内蔵、最大12個の大電流LEDを駆動:リニアテクノロジー LT3955
「LT3955」は、入力電圧範囲が4.5〜60Vと広く、PWM調光発生器を内蔵したDC-DCコンバータICである。定電流/定電圧レギュレータとして動作させることができる。大電流LEDの駆動に適し、車載や産業、建物向けの照明用途、電池やスーパーキャパシタなどの充電用途に向ける。
リニアテクノロジーは2013年6月、入力電圧範囲が4.5〜60Vと広く、PWM調光発生器を内蔵したDC-DCコンバータIC「LT3955」を発売した。定電流/定電圧レギュレータとして動作させることができる。大電流LEDの駆動に適し、車載や産業、建物向けの照明用途、電池やスーパーキャパシタなどの充電用途に向ける。1000個購入時の参考単価は3.75米ドルより、拡張温度バージョン(Iグレード)だと同4.41米ドルより。
LT3955は、3.5A/80VのNチャネルMOSFETを内蔵し、入力電圧12Vで定格電流300mAの白色LEDを12個まで駆動することができる。
ハイサイド電流検出機能を備え、「昇圧」、「降圧」、「昇降圧」、「SEPIC(Single Ended Primary Inductor Converter)」といったモード構成を用いられる。特に、昇圧モードでは変換効率が94%超と高く、外付けのヒートシンクを取り付ける必要がない。
さらに、周波数調整ピンを用いて、スイッチング周波数を100k〜1MHzまでユーザー側で設定することができる。このため、スイッチング周波数を用途に応じて最適化すれば、外付け部品のサイズとコストを最小限に抑えられる。パッケージは36端子のQFNで、外形寸法は5×6mmである。
内蔵しているPWM発生器は、25対1の調光比を得られ、外付けのPWM信号を用いると最大3000対1の調光比を実現することもできる。CTRLピンを使えば10対1のアナログ調光も行える。
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