ルネサスがUSB3.0ハブコントローラLSIを拡充、2ポート対応品を10月から出荷:ルネサス μPD720211
ルネサス エレクトロニクスは、USB3.0対応ハブコントローラLSIとして、新たに2ポート対応品「μPD720211」を製品化し、2013年10月からサンプル出荷を開始すると発表した。
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2013年9月9日、USB3.0対応ハブコントローラLSIとして、新たに2ポート対応品「μPD720211」を製品化し、2013年10月からサンプル出荷を開始すると発表した。「業界最小クラス」(ルネサス)という8mm角サイズの小型QFNパッケージを採用した。サンプル価格は250円で、2014年2月から量産を実施し、2014年4月時点で月産100万個の生産を計画している。
ルネサスは、USB3.0関連LSIの製品展開を積極的に行う中で、PCやタブレット端末、テレビなどの電子機器が複数のUSB3.0対応周辺機器と接続するために搭載するハブ(集線装置)機能向けに、USB3.0対応ハブコントローラLSIも製品化している。従来は、4つのポート(接続口)に対応した製品「μPD720210」を展開し、今回、増設したいポート数に応じて選択できるように2ポート品を製品化した。
2ポート対応のμPD720211では、8mm角のパッケージながら、周辺部品の3.3V電源を1.05Vに降圧するレギュレータやバッテリーチャージ規格に対応した高速充電サポート機能などの部品を内蔵した。これにより「必要周辺部品を含めた総実装面積においても業界最小クラスを実現した」(ルネサス)という。
新製品は、μPD720210の機能・性能を継承し、従来品と高い接続互換性を確保する2つのポートを有するとともに、省電力モード時の消費電力は約5mW、USB3.0動作時でも約350mWと「業界最小クラスの低消費電力を実現した」(ルネサス)。
ルネサスではハブ用途への提案とともに、「PCやテレビなどのチップセットに内蔵されたホスト・コントローラのポートからUSB接続口となるコネクタまでの距離が長い場合は電気信号が劣化する場合があり、新製品をポートとUSBコネクタの間に搭載するという活用を提案していく」としている。
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