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シリアルオシレータをパワーアップ!Wired,Weird(2/3 ページ)

前回の「これは便利! 2端子の発振回路『シリアルオシレータ』」ではシリアルオシレータの目的や回路動作を詳細に説明した。しかし前回の回路では発振回路のオン時間が非常に短く用途が限られていた。今回はオン時間を長くし、電流の駆動能力を上げることで、もっと便利で応用範囲が広い回路に変身させたので報告する。

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点滅ライトの動作確認

 さて、図2の基板を使った点滅ライトの動作を確認してみた。今回はオシロスコープの代わりにAnalog Discoveryのオシロスコープ機能を使った。

 余談になるがAnalog Discoveryは新人の教育だけでなく、いろいろな仕事に使える。特にオシロスコープとアナログ波形の出力の機能が1つにまとまっており、独立して機能できるのでアナログ基板のデバッグには欠かせない。カバンの中にはPCとAnalog Discoveryが常駐している。

 本題へ戻るが、動作確認の写真を図3に示す。


【図3】動作確認の様子。ランチャーライトと基板を接続している黒の配線は電池のマイナス側、赤の配線はLEDのカソード側(ライトのアルミケース)

 図3でランチャーライトと基板を接続している黒の配線は電池のマイナス側、赤の配線はLEDのカソード側(ライトのアルミケース)である。電池は単4を3本使用し、電圧は4.5Vだ。測定した波形を図4に示す。


【図4】動作確認で測定した波形 (クリックで拡大)

 図4はAnalog DiscoveryのPC画像のコピーで、上のCH1の波形はFET Q2のドレイン波形、下のCH2の波形はコンデンサC1の充放電波形である。CH1のスケールは1V/div、CH2は0.5V/divだ。CH2の波形から、コンデンサC1の電圧が1Vを超えるとQ1がオンし、Q2のFETもオンしてライトが点灯することが分かる。その後、コンデンサC1が放電されゲート電圧が0.9V程度でQ2のドレイン電圧が徐々に上昇し、ゲート電圧が0.8V程度になるとFET Q2がオフして、ライトが消灯する。ライトの動作は点灯時にパッと点灯するが、消灯時は少し減光してから消灯する。FETを選択すれば徐々にライトが暗くなるような消え方にすることも可能である。点滅の周期は0.7秒程度、点灯時間は0.2秒程度であり、点灯時間の比率は25%程度になる。この割合で点滅動作させると、連続点灯に比べ電池の寿命を4倍に伸ばせることになる。

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