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新デジタル調光規格「Ledotron」に対応、ダイアログのLEDドライバICダイアログ・セミコンダクター iW6401

ダイアログ・セミコンダクターは、無線通信でLED照明器具の調光制御を可能とするLEDドライバICの技術基盤「smarteXite」を発表した。新しいデジタル調光規格である「Ledotron」への対応をはじめ、複数の調光機能をサポートしている。

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 ドイツのアナログICベンダーであるダイアログ・セミコンダクターは2013年11月、無線通信でLED照明器具のデジタル調光制御を可能とするLEDドライバICの技術基盤「smarteXite」を発表した。新しいデジタル調光規格である「Ledotron」への対応をはじめ、複数の調光機能をサポートする。2014年前半に、smarteXiteに基づく最初のIC製品「iW6401」の量産を行う予定である。

 iW6401は、Ledotronに準拠した他、主電源のオン/オフ切り替えによるデジタル調光やトグルスイッチベースの調光など、複数の調光機能に対応しているのが大きな特徴だ。標準のI2Cを介して、「Bluetooth Smart」や「Wi-Fi」、「ZigBee」などのワイヤレス通信モジュールや、カラー検出、近接感知などが可能なセンサーと直接接続して制御することが可能である。こうしたワイヤレス通信機能を使い、消費者はスマートフォンやタブレット端末からLED照明の調光制御を行うことができるようになる。

 iW6401に接続されたセンサーなどに対しては、iW6401に内蔵されたパワーマネジメントユニットから電源を供給することができるため、モジュール基板上に余分な電源ICを用意しなくても済む。こうしたことから、関連する部材コストも従来に比べて25〜30%削減できる見通しだ。iW6401の出力電力は最大40W。

iW6401は、Ledotronに準拠した他、複数の調光機能をサポートしている(左)。iW6401を用いた回路ブロックの一例(右) (クリックで拡大)

 ダイアログ・セミコンダクターのコーポレート・デベロップメントおよびストラテジー担当バイスプレジデントで、パワー・コンバージョン事業グループゼネラルマネージャを務めるMark Tyndall氏は、「欧州市場で立ち上がろうとしているLedotronをサポートした業界初のLEDドライバICである」と主張する。

 また、LEDランプを最適に制御するための調光曲線は、照明器具メーカーがそれぞれの経験やノウハウを生かしたプログラムを開発して、ICチップ内のOTPメモリに書き込むことができるようにした。同社の戦略マーケティングおよび事業開発担当ディレクタを務めるStefan Zudrell-Koch氏は、「調光曲線に加えて、LEDの電流と電圧、コントローラの動作特性、安全性閾値、信号のタイミング、熱制御、オン/オフ機能セット、などを定義してデータを設定することができる」と話す。この際、プログラムを書き換えるだけでよく、ハードウェアの変更を行う必要はない。なお、パッケージは12端子のDFNで供給される。8端子のSOICに比べるとプリント基板への実装面積を30%縮小できるという。

ダイアログ・セミコンダクターのコーポレート・デベロップメントおよびストラテジー担当バイスプレジデントで、パワー・コンバージョン事業グループゼネラルマネージャを務めるMark Tyndall氏(左)と、戦略マーケティングおよび事業開発担当ディレクタを務めるStefan Zudrell-Koch氏(右)

 なお、ダイアログ・セミコンダクターは、新しいデジタル調光規格である「Ledotron」に対応したLEDドライバICを製品化するため、中国のLED照明器具メーカーである生迪光電と提携した。両社はプロトタイプの電球開発やシステムレベルでの試験などを共同で行っていく計画である。

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