M2Mや自動車の用途に最適、u-bloxのUMTS/HSPAセルラーモデム:u-blox SARA-U2シリーズ
「SARA-U2」シリーズは、プリント基板の占有面積を小さくできるUMTS/HSPAセルラーモデムである。パッケージはLGA(Land Grid Array)で、外形寸法は16×26mmと小さいため、組込み機器への高密度実装が可能である。
GPS/無線通信モジュールなどを手掛けるスイスのu-blox(ユーブロックス)は2013年12月、プリント基板の占有面積を小さくできるUMTS/HSPAセルラーモデム「SARA-U2」シリーズを発表した。パッケージはLGA(Land Grid Array)で、外形寸法は16×26mmと小さいため、組込み機器への高密度実装が可能である。新シリーズは2バンド3Gモデム、あるいは2Gと完全互換のモデムとして利用でき、産業用M2Mや自動車、民生電子機器などの用途に向ける。
外形寸法は16×26mm
SARA-U2シリーズは4製品を用意している。この中で「SARA-U260」「SARA-U270」の2製品はGSM/GPRSをサポートした。さらに、「SARA-G3 GSM/GPRS」とは端子互換性があり、「LISA-C2 CDMA」と「TOBY-L1 LTE」モジュールとはレイアウト互換性を確保している。
この他、SARAはUMTS/HSPAやGSM/GPRSなどの移動体通信ネットワークを利用した音声/データ通信に対応するとともに、エンベデッドTCP/IP、UDP/IP、HTTP、FTPなどのプロトコルをサポートした。さらに、eCellとERA GLONASS車両緊急呼び出しシステムに対応できるインバンドモデムも内蔵している。
SARA-U2モジュールは、2014年2月よりプロトタイプ品の入手が可能となり、同年4月よりサンプル品の出荷を始める予定である。携帯端末用OSの「Android」や「Windows Embedded」向けのRIL(Radio Interface Layer)ソフトウェアは同社より無償で提供される。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- M2M用無線通信モジュールで「高シェア狙う」、u-bloxのビジネス戦略
u-bloxは、日本市場でのM2M向け無線通信モジュールの展開を強化している。非民生機器市場に特化した製品戦略を掲げ、長期安定供給を実現するため無線通信チップの自社開発もスタートさせた。 - GPSに続く軸は「M2M用通信モジュール」、u-bloxの新戦略
GPSチップやモジュールを手掛けるu-bloxが、事業の新たな軸として無線通信チップ/モジュール事業を強化している。第4世代(4G)の無線通信に関連した企業を2012年に相次いで買収し、2013年には同社初の4G通信対応チップの供給を開始する予定だ。 - 「位置取得に時間をかけない」、ユーブロックスがGPS新チップの提供を開始