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サブギガヘルツ帯Wi-Fi「IEEE 802.11ah」とはIoTのためのWi-Fi(4/4 ページ)

規格策定が進む新しい無線LAN/Wi-Fi規格「IEEE 802.11ah」。802.11ahとは一体、どんなWi-Fiなのか。ユースケースや使用周波数帯といった基本からドラフト仕様、計測/試験における課題までを紹介する。

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計測/試験の課題

 図4に示すように、802.11ah規格には広範囲のデータレート、さまざまな変調方式および、マルチストリーム構成が含まれるが、一般的用途のほとんどではシングルチャンネルでの低速データレートが利用される。高度変調方式、高MIMO構成(最大4×4)、ビームフォーミングおよびマルチユーザーMIMOを含む場合の802.11ahの試験はオプションだ。

 より複雑な変調方式を利用するアプリケーションでは、所要の機能性能を有する試験機が必要だ。例えば、変調精度について言えば、256QAM変調を試験するには十分に低いEVMフロアーの送信機が必要だ。位相雑音などの性能要因に関する試験機材の限界を把握しておくことが重要で不可欠なことだ。また、802.11ahのRF試験用機材は帯域幅の非常に狭い信号を発生し、分析できることが必要であり、当然ながら、狭帯域応用向けの規格要求値を満足する必要がある。


図5 IEEE 802.11ah規格ドラフトに規定されている送信機と受信機の試験項目

 送信機と受信機の試験項目は802.11ah規格ドラフトに規定されている(図5)。これらの項目を他のWLAN規格と対比すると、パケットの帯域幅とタイミングに対応するスケールダウンを除いては同様だ。例えば、受信機の最小入力レベル感度試験では、802.11ac規格に比較し帯域幅が10分の1なので10dB低い値が要求される。

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