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LEDを光センサーとして使い、照明強度を計測Design Ideas 計測とテスト(2/3 ページ)

LEDは表示用や照明用といった一般的な用途だけでなく、光起電力型の検知器(光センサー)としても使用可能である。今回は、LEDを光センサーとして使用する回路図を紹介する。

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わずか4個の部品で構成

 図2の概念図をベースとした実際の回路図を図3に示す。図中のD1は直径3mmの高輝度LED(台湾Everlight Electronics製)であり、光センサーの用途に適するよう透明レンズ付きとなっている。図3の回路はわずか4個の部品で構成されており、3.5V〜5VのDC電源で動作する。

 マイクロコントローラとしては、米Atmel製の「AVR Tiny15」を使用している。同製品の6本の端子のうち3本だけを使用し、残りの端子は外部デバイスとの通信など、ほかの目的に使用できる。LED(D1)はマイクロコントローラのポート端子PB0とPB1に接続する。ポート端子PB3は、入射光の強度に比例する周波数の方形波を出力する。


図3:光センサー回路の実際の回路図 (クリックで拡大)
LED(D1)が検知した光強度に比例する周波数の方形波がPB3端子から出力される。同時に、それと同一の周波数でLEDが発光(点滅)する。

この回路の動作は次のようになる。まず初めにLEDを所定の期間だけ順方向にバイアスし、次に逆方向にバイアスする。このバイアスの切り替えは、PB0とPB1からの出力パルスによって行う。その後、PB0を入力端子モードに切り替え、PB0に印加される電圧が論理値の「1」から「0」に低下するまでの時間Tを内部タイミング回路によって計測(カウント)する。PB0の入力レベルが「0」になった後、LEDが順方向にバイアスされるようPB0とPB1を再設定する。以上で1サイクルが完了する。

 計測した時間Tは、LEDへの入射光の強度の逆数に比例する。入射光の強度が低いとLEDの発光周波数(頻度)は低くなり、入射光の強度が高くなると発光周波数は高くなる。これにより、入射光の強度を視覚的に確認することができる。

効率は逆バイアス時の内部電流源と内部容量に依存

 図3の回路を用いて、入射光の強度とLED発光周波数の関係を実測した。この実験では、光源用LEDはセンサー用LED(図3のD1に相当)と同じ種類のものとした。実験時の注意事項として、センサー用LEDに光源用LED以外からの周辺光が入射しないようにする必要がある。そのため、外側を黒いテープで覆った管の中に両方のLEDを配置した。

 LEDからの光出力は、順方向電流が小さい範囲では順方向電流にほぼ比例する。そこで光源用LEDの順方向電流を0.33mA〜2.8mAの範囲で変化させ、その電流値とセンサー用LEDの発光周波数の関係を計測した。その結果を図4のようになった。


図4:順方向電流と出力信号周波数の関係 (クリックで拡大)
縦軸はIC1の3番端子からの方形波出力の周波数、横軸の順方向電流は、光源用LEDの光電流量を表す。

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