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スイッチノードリンギングの原因と対策広い入力電圧範囲の高速DC-DCコンバーターで発生する(4/6 ページ)

昨今、広入力電圧範囲DC-DCコンバーターが使用されるケースが増えてきたが、MOSFETの高速のターンオンとターンオフは、スイッチノードのリンギングを発生させ、さまざまな障害の原因となっている。そこで、本稿では、DC-DCコンバーターにおけるスイッチノードリンギングおよびスパイクのメカニズムを取り上げ、その発生メカニズムと対策方法を詳しく解説する。

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昇圧スイッチノードリンギングに対する保護方法

ゲート抵抗

 ゲート抵抗(図6)は、ドライバのドライブ強度を実効的に弱め、コントロールFETのターンオンを遅くする。


図6:ゲート抵抗(プルダウン用ダイオードとともに)およびスナバ回路は、QL2のターンオンを低速化し、負のスパイク/リンギングを減少させることができる

 スイッチノードの遷移が遅くなると、スパイク電圧の低下、SW2ノードのリンギングの減少をもたらす。図7にゲート抵抗使用時のリンギングの減少を示す。


図7:昇圧コントロールFETのゲート抵抗はSW2のリンギングを減少させる

 ゲート抵抗の使用に落とし穴がないわけではない。第1に、スイッチング事象の低速化は、余分なスイッチング損失の原因となる。第2に、ゲート抵抗は、コントロールMOSFETのターンオフを遅らせ、ハイサイド(同期)とローサイド(コントロール)のFETの間が貫通(クロスコンダクション)するリスクを大きくする。コントロールMOSFETのタンーンオフの遅れを避けるためには多くの場合に、プルダウン高速化用のダイオードをゲート抵抗と並列に使用する必要がある(図6)。

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