連載
Threadネットワークに参加するプロセス(前編):IoT時代の無線規格を知る【Thread編】(6)(2/3 ページ)
ホームネットワーク向け無線規格として注目を集める「Thread」を解説する本連載。今回は、ユーザーがThread製品を購入してきた際に、自身のThreadネットワークに参加させるプロセスである「コミッショニング」について、前後編に分けて紹介する。前編では、コミッショニングに関連する用語と、システムトポロジー、セキュリティの基礎について解説していく。
トポロジーの観点からみた4つのケース
コミッショナーとジョイナーの分離距離のレベルは、トポロジーの観点から、4つのケースを想定することができる。
ケース1:ボーダールーターがジョイナールーターではない
ケース2:ボーダールーターがジョイナールーターである
ケース3:ジョイナールーターがコミッショナーではない
ケース4:ジョイナールーターがコミッショナーである
上記は、以下の3つに分類ができる。
- ジョイナー直接のコミュニケーション(ケース4)
- ジョイナーから1次の分離(ケース2、3)
- ジョイナーから2次の分離(ケース1)
1次以上の分離があるケースは、中継するエージェントと中継するクライアント/サーバのペアが、ジョイナーとコミッショナーとの間にDTLS(Datagram Transport Layer Security)通信をリレーするために配備され、コミッショニングリレーとTMF(Thread Management Framework)リレープロトコルが使用される。中継エージェントは、ジョイナールーターとボーダールーターに置かれ、ジョイナーの状態保持はしない。
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