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フェライト(1) ―― 磁性中堅技術者に贈る電子部品“徹底”活用講座(1)(3/4 ページ)

“電子部品をより正しく使いこなす”をテーマに、これからさまざまな電子部品を取り上げ、電子部品の“より詳しいところ”を紹介していきます。まずは「フェライト」について解説していきます。

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磁性のメカニズム(鉄の磁性とフェライトの磁性)

フェロ磁性

 鉄に代表される物質は3d軌道の電子雲が重なり、互いに影響しあってスピンの向きが同一にそろう現象(直接交換交互作用)があります(図2)。
 この現象は隣り合う他の原子間でも発生し、結果として金属全体のスピン方向がそろい、非常に強いフェロ磁性と呼ばれる作用を発現します。
(フェロとは鉄のことです)


図2:直接交換交互作用(フェロ磁性)

フェリ磁性

 フェライトとは化学式MO・Fe2O3で表されるように金属の酸化物であり、上記フェロ磁性とは違う作用が働いています。(MO:金属酸化物)
 この種の磁性体は図3に示すように酸素イオン(O2)の2p軌道と金属原子(M)の3d軌道が重なり、酸素原子と金属原子の電子スピンが逆方向にそろう現象があります。(超交換相互作用)
 いわば強磁性と反磁性が共存している図3の状態では磁性は打ち消しあっていますが、分子全体で金属原子や3d軌道の電子数の数がアンバランスになった時は打ち消しが崩れて磁性を発揮します。この磁性のメカニズムをフェリ磁性と呼びます。なお、図3の金属原子Mは左右で同種である必要はありません。ちなみに、MOの金属(M)が鉄の場合はマグネタイト(Fe3O4)になります。


図3:超交換交互作用(フェリ磁性)

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