広範囲の入出力が可能なDC-DCコンバーター:村田製作所 MYSGK02506BRSR
村田製作所は、13.5〜42Vの入力電圧範囲と5〜25Vの出力電圧範囲に対応するDC-DCコンバーター「MYSGK02506BRSR」を開発した。モジュールに抵抗やコンデンサーなどの周辺部品を内蔵し、従来製品の2分の1の面積で電源回路を実装できる。
入力電圧範囲13.5〜42V、出力電圧範囲5〜25V
村田製作所は2017年10月、13.5〜42Vの入力電圧範囲と5〜25Vの出力電圧範囲に対応するDC-DCコンバーター「MYSGK02506BRSR」を開発したと発表した。出力電流は最大6A。同年12月から量産を開始する予定で、将来的にはロボットやドローンなどの用途も視野に入れる。
同社が2016年に発表したFPGA用DC-DCコンバーター「Mono Block Type POL」で用いたパッケージング技術を採用し、14.7×16.3×7.5mmの小型化を可能にした。また、モジュールに内蔵する部品の最適化を行い、高電流密度を達成している。
モジュールには、電源回路の設計に必要となる抵抗やコンデンサーなどの周辺部品を内蔵。従来製品の2分の1の面積で電源回路を実装できる。
応用分野としては、産業機器、医療機器、USB Power Delivery(USB PD)への電源供給の3分野を想定。産業機器分野では、プログラマブルロジックコントローラー(PLC)において生産効率向上のため、プログラムの高速処理が求められており、電源に求められる電力が増加しているというニーズがある。
医療機器分野では、眼科用検眼器などの制御基板の中間バスコンバーターなどへの利用を想定。USB PD分野では、画像表示器に同コンバーターを内蔵することで、USB PDで接続された機器の画像情報の送受信や、その機器に適した電力を給電可能になるとしている。
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