連載
マイコンのセキュリティ機能を詳細解説 〜ハードウェア編:ハイレベルマイコン講座(1)【セキュリティ編】(2/5 ページ)
マイコンを使い込んでいる上級者を対象にさらなるスキルアップ、知識習得を目指す連載「ハイレベルマイコン講座」。今回から2回にわたって、マイコンで実現されるセキュリティ機能について詳しく解説する。
IoTセキュリティの要件
IoT犯罪の被害に遭わないために、IoTセキュリティに必要とされる機能は次のようなものが挙げられる(図2参照)。
安全なプログラムの実行
実行されるプログラムコードは保証され、さらに認証された安全なものでなければならない。
プログラムの更新可能な環境
万が一、IoT機器が乗っ取られた場合でも、インターネットなどの手段を使い、安全なプログラムに更新できる環境が必要とされる。また、対策用のプログラムを前もって組み込んでおき、乗っ取られた場合に、そのソフトウェアを実行できるようにしておくことが有効な対策になる。
安全な認証されたネットワークの構築
IoT機器にアクセスする際の認証と認可を厳しくする必要がある。ネットワークが安全でないと、ハッカーが容易に侵入してしまうからである。
物理的なセキュリティ機能
「物理的」というのは、通信の物理レイヤー(マイコンなど)だ。物理レイヤーが、安全なセキュリティ機能を持っていないと、ハッカーが物理レイヤーから侵入し、上位のレイヤーに犯罪が広がってしまう恐れがある。したがって、マイコンには内部プロセスまたは外部プロセスの両端から不揮発性メモリ、揮発性メモリおよび記憶された機密データへのアクセスを防止するセキュリティ機能が必要になる。
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