狭額スマートフォン向け3in1センサーモジュール:ams TMD3702VC
amsは、カラー、環境光、近接センサーの3つの機能を一体化したセンサーモジュール「TMD3702VC」を発表した。パッケージサイズが極めてスリムなため、ベゼル(縁)レスのスマートフォン開発に適している。
amsは2018年11月、スリーインワン(3in1)一体型モジュール「TMD3702VC」を発表した。パッケージサイズが極めてスリムなため、ベゼル(縁)レスのスマートフォン開発に適している。現在サンプルを出荷中だ。
カラー、環境光、近接センサーの3つが一体化しており、赤外線エミッタ、赤外線検出器、4つのカラーセンシングチャンネルと光学フィルターが組み込まれている。近接センサーの垂直共振器面発光型レーザー(VCSEL)クラス1 Eye Safe 940nmエミッタは、競合製品のLEDエミッタと比べて光学的効率性に優れ、消費電力を低く抑える。スリープモードでのデバイスの消費電流は0.7μAだ。
また、±48度と広い視野をもたらす透光性モールドコンパウンドパッケージを採用。近接エンジンは、電気的、光学的なクロストークを高度に除去し、信頼性の高い近接検出機能を持つ。
光学センサーのアーキテクチャも性能が高く、周囲光の相関色温度(CCT)を正確に計測する。カラーと環境光のセンシング機能には、紫外線と赤外線の遮断フィルターを備えた赤、緑、青、クリアの4つの環境光検知チャンネルが搭載されている。また、タイミングと電力の調整により、感度や消費電力、ノイズが最適化され、環境光を正確に計測。スマートフォンのディスプレイ表示に関わる照度と色温度の値を計算する。
センシング機能とベゼルレスを両立する、超スリムパッケージ
これらの機能を備えながら、1.44×2.84×0.65mmと極めてスリムなパッケージサイズで提供される。従来製品と比較して60%以上小型化しており、スマートフォンの開発者は、ベゼルを最小限に抑えて、表示エリアの比率を最大に高めることができる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 車載LiDAR用パルスレーザーダイオード
浜松ホトニクスは、車載LiDAR用「4チャンネルパルスレーザーダイオード」の開発に成功した。放熱性に優れたセラミックパッケージを採用し、105℃までの高温環境下でも安定した光出力を発振する。 - ディスプレイ検査向けのCCDイメージセンサー
オン・セミコンダクターは、スマートフォンのディスプレイ検査に対応する、50Mピクセルのインターライン転送CCDイメージセンサー「KAI-50140」を発表した。アスペクト比は2.18対1で、最新スマートフォンのディスプレイに対応する。 - グローバルシャッター搭載の産業用CMOSセンサー
キヤノンは、グローバルシャッター搭載のCMOSセンサー「3U5MGXSMAA」「3U5MGXSCAA」を発表した。全画素読み出し時のフレームレートは最大120フレーム/秒で、動く被写体もゆがみなく、正確な形状で撮像できる。 - 76G〜81GHzに対応、シングルチップミリ波センサー
日本テキサス・インスツルメンツは、76G〜81GHzの周波数帯に対応する、シングルチップCMOSミリ波センサー「AWR1642」「IWR1642」の量産出荷を開始した。従来のセンサー技術の数分の1の消費電力で、最大3倍の精度向上と基板実装面積の削減が可能となる。