突如現れた謎のリング……ACアダプターの不思議な不具合:Wired, Weird(1/3 ページ)
ACアダプターで内蔵された電池を充電し、その電池で動作する機器の修理依頼があった。点検の結果、ACアダプターを接続するDCジャックの不良と分かったが、このジャックに、想定外の故障が見つかったので、その経緯を報告する。
ACアダプターで内蔵された電池を充電し、その電池で動作する機器の修理依頼があった。不良の機器にACアダプターを接続すると、内蔵の電池を充電していることを示す、赤の表示灯が点灯した。その後、充電の表示灯が緑に変わって満充電になったので、ACアダプターを抜いて機器の電源スイッチをオンにしたが、電源表示が点灯せず、機器は動作しなかった。
点検の結果、ACアダプターを接続するDCジャックの不良と分かったが、このジャックに、想定外の故障が見つかった。今回は、ACアダプターで内蔵電池を充電する機器の修理について、経緯を報告する。図1に機器の写真を示す。(この写真は修理完了後の写真だ)
図1は、超音波の発振状態を外部のセンサーでモニターする可搬型の測定器で、内蔵電池で動作する。ACアダプターで内蔵電池を充電した後、ACアダプターを抜いて超音波センサーを接続し、上側にある電源スイッチをオンすると、正常な動作では電源表示(POWER)が点灯し、センサーで感知した超音波のレベルを右上にあるメーターで表示する。
不良の機器にACアダプターを接続したところ、図1の中央にある『CHARGE』LEDが赤く点灯し、充電が完了すると、LEDの表示が緑に変わった。その後、ACアダプターを抜いてセンサーを接続し、電源スイッチをオンにしたが『POWER』表示が点灯せず機器は動作しなかった。
分解して原因究明を進める
故障の原因究明のため、機器を分解して、内部を確認した。図2に示す。
図2で、電池は左上の空間に内蔵されていた。ACアダプターを接続する基板は左下の赤四角を描いた位置にあった。右下の同軸コネクターにはソニックセンサーが接続されていて、右上の基板で周波数と信号レベルを判定し、中央にあるメーターが駆動していた。なお、右上の基板には、左端にDC-DCコンバーター回路があり電池の電源を基板の電圧へ変換していた。
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