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デジタルオシロスコープの校正やプローブの概要デジタルオシロスコープの基礎知識(3)(1/9 ページ)

連載最終回となる今回は、オシロスコープに接続する「さまざまなプローブの概要や注意点」および、観測結果の信頼性を確保するための「校正」について解説する。

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TechEyesOnline

 本記事は、計測器専門の情報サイト「TechEyesOnline」から転載しています。

さまざまなプローブ

 オシロスコープにはおおよそ下記のようなプローブが接続される。用途に応じて適切なプローブを選択して使う。

 ここではよく使われるプローブについて、概要と使用上の注意点を述べる。


図1:オシロスコープに接続される主なプローブ

標準(受動)プローブ

 オシロスコープを購入すると本体に添付されている標準(受動)プローブである。添付されているプローブ以外もあるため、用途に応じて選ぶことができる。

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 標準(受動)プローブはおおよそ下図のような構造になっている。オシロスコープの入力抵抗は1MΩであるが、標準(受動)プローブのプローブヘッドに9MΩの抵抗が入っているため、プローブから見た入力抵抗は10MΩとなる。測定対象物にオシロスコープを直接接続すると直流抵抗が1MΩであるが、10:1プローブを介して接続すると10MΩとなるため負荷効果は10分の1となり、より正確な波形観測ができる。


図2:10:1標準(受動)プローブの構造(クリックで拡大)

 高周波の信号を測定するときは入力容量が負荷となって信号に影響するため、プローブの仕様に書かれている負荷容量を確認する必要がある。下記にはテクトロニクスの標準(受動)プローブを示すが、入力容量が製品によって異なっていることが分かる。入力容量を小さくして測定したい場合は、アクティブシングルエンドプローブを使うという選択がある。

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