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FFTアナライザーの構造や窓関数の使い方FFTアナライザーの基礎知識(2)(1/6 ページ)

低周波信号の周波数成分を観測するFFTアナライザーについて解説する連載第2回。今回は、「FFTアナライザーの構造」「窓(ウィンドウ)関数の使い方」「アベレージング(平均化処理)」「FFTアナライザーに接続されるセンサー」について説明していく。

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 本記事は、計測器専門の情報サイト「TechEyesOnline」から転載しています。

FFTアナライザーの構造

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 FFTアナライザーの基本的な構造は入力回路、A-D変換器、絶縁回路、デジタル信号処理回路、制御回路、ディスプレイ、スイッチパネル、電源となっている。

 初期のFFTアナライザーのA-D変換器は8〜12ビットで、デジタル信号処理回路はミニコンピュータかマイクロプロセッサであった。最近のFFTアナライザーの多くには24ビットA-D変換器が搭載され、デジタル信号処理回路は高速DSP(Digital Signal Processor)となっている。


図1:最近のポータブル型FFTアナライザーのブロック図(小野測器、CF-9200)(クリックで拡大)

 FFTアナライザーにはポータブル型とPCベース型がある。PCベース型ではFFTアナライザーの設定、測定結果の表示、測定結果の保存はPC側で行うため、本体には入力端子や通信ポートなどは最小限の端子しかない。

窓(ウィンドウ)関数の使い方

 FFTアナライザーは現象の一部を切り取って、その現象から得られた観測信号が繰り返すという仮定で周波数分析を行う。そのため信号の両端に現れる不連続の影響が周波数分析結果に影響する。


図2:窓関数を使わない場合の問題点(クリックで拡大)

 この問題を避けるため、切り取った現象の両端を窓関数によって加工して不連続の影響を少なくする工夫がされる。


図3:窓関数の効果(クリックで拡大)

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