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FFTアナライザーの構造や窓関数の使い方FFTアナライザーの基礎知識(2)(3/6 ページ)

低周波信号の周波数成分を観測するFFTアナライザーについて解説する連載第2回。今回は、「FFTアナライザーの構造」「窓(ウィンドウ)関数の使い方」「アベレージング(平均化処理)」「FFTアナライザーに接続されるセンサー」について説明していく。

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FFTアナライザーに接続されるセンサー

 FFTアナライザーは主に振動や音響の測定に使われるため、さまざまなセンサーを接続される。人は振動現象を変位、速度、加速度のパラメータで感じることができる。振動周波数によって、人の感覚で感じることができるパラメータは変わってくる。


図5:振動の種類と人間の感覚(クリックで拡大)

 振動の測定においても、変位、速度、加速度を測ることができるセンサーが使われる。センサーには測定対象物に接触して測るセンサーと、測定対象に触れないで測るセンサーがある。

物理量 測定対象 方式 センサー
加速度 ・振動一般
・高周波数帯域
・回転機械の軸受
接触 圧電式加速度センサー
ひずみゲージ式加速度センサー
サーボ式加速度センサー
速度 ・小型振動体
(圧電素子、光学ドライブ、磁気ディスク)
・回転機械振動
非接触 レーザードップラー振動計
変位 ・低周波数帯域
・回転軸(面)の振れ
非接触 静電容量式変位計
渦電流式変位計
レーザー式変位計
表2:測定対象とセンサーの種類

圧電式加速度センサー

 振動の測定で最も多く使われるセンサーである。圧力を受けると電荷が発生する圧電素子を使ったセンサーで、広帯域、小型、高感度の特長を持っている。圧電素子にはチタン酸バリウムや水晶の単結晶が用いられる。

 加速度センサーの内部構造は、主に機械的強度が強く大きな衝撃の測定が可能な圧縮型と温度変化、取り付け面ひずみなどの外乱に強いシェア型がある。


図6:圧電式加速度センサーの構造と原理

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