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負電圧出力DC-DCコンバーターの基本:2つの大きな課題とは?(2/3 ページ)
今回は、正電圧出力に比べてそれほど一般的ではない負電圧出力(または反転)DC-DCコンバーターソリューションの基本を解説します。
課題1:レベルシフト回路
図3は、標準的なレベルシフト回路を示しています。この回路の目的は、信号のグランド基準をシフトして、システムマイクロコントローラーのグランド基準と一致させることです。ここでは、システムマイクロコントローラーからのONコマンドを変換してDC-DCコンバーターをオン/オフするために使用されます。
このレベルシフト回路は9つのコンポーネントで構成されています。その動作は単純明快で、システムコントローラーによってONがHiになるとQ1がオンになります。さらにそのバイアスでQ2がオンになり、ENがHiとなってDC-DCコンバーターをイネーブルにします。ONがLowとなった場合は、Q1とQ2の両方がオフになり、ENはLowとなってコンバーターをディセーブルします。
図4は、一般的なタイプのレベルシフト回路を示しています。ここでは、DC-DCコンバーターからのPGOOD信号を変換して、システムマイクロコントローラーによる読み取りを可能にするために使用されています。DC-DCコンバーターによってPGOODがHiに駆動されている場合(オープンドレイン)、Q3がオンになり、それによるバイアスでさらにQ4がオンになってRESETをHiに駆動し、システムマイクロコントローラー(MCU)をリセットから復帰させます。
これらの2つのレベルシフト回路には、18個の外付け部品が必要になるため、小型化が要求される機器/基板スペースに実装するには、厳しいチャレンジとなります。
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