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単線の圧着が引き起こす不具合【後編】:Wired, Weird(1/3 ページ)
今回は減圧ポンプに使用されるモータードライバーの不具合調査の続きだ。不具合原因と思われる基板は割り出せたので、基板上の回路から、機能を一つずつ確認していこう。
今回は減圧ポンプに使用されるモータードライバーの不具合調査の続きだ。不具合原因と思われる基板は割り出せたので、基板上の回路から、機能を一つずつ確認した。基板の写真を図1に示す。
図1は電源監視基板に機能を赤文字で追記したものだ。図1の右側から、三相電源の整流回路、次は反相回路で三相電源のR、S、Tが相順に接続されているかを判定している。次が欠相監視回路だ。この欠相監視回路が動作せず『欠相アラーム』が出ているようだ。左側は制御電源の生成回路だ。制御基板に必要なデジタル電源とアナログ電源が生成されている。なお三相電源の整流回路は一般的にはダイオード6個で構成できるがこの基板には7個あり、プラス側からダイオードを通し電解コンデンサーに充電していた。参考の回路図を図2に示す。
図2の接続をR、S、Tの端子からパターン上で確認した。R、S、T相のダイオードでアノードとカソードがつながった側と端子台のR、S、Tの導通を確認するとR相とS相の導通は確認できたがT相が確認できなかった。端子台からヒューズとチョークコイルを通して整流回路へつながっているはずだが、T相だけが途中で切れていた。ヒューズは切れていなかったので、チョークコイル単体に問題がありそうだ。
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