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RTCはなぜ重要? 自動化/IoT機器での重要性を探るRTC設計講座【前編】(3/4 ページ)

本記事では、さまざまなアプリケーションにおけるRTCの役割に注目し、RTCの特徴および関連する設計上の課題について概説する。

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温度の変動

 音叉型水晶振動子の周波数は温度関数で表され、次の二次方程式で近似値を求められる。

 上記において

  • f0は公称周波数(32.768 kHz)
  • T0は頂点温度(25℃)
  • kは音叉型水晶振動子の二次温度係数(0.04ppm/℃2typ.)
  • Tは周囲温度

 をそれぞれ表している。

 周波数誤差と温度の関係を表した図1に示す通り、周波数は温度が室温(25℃)から離れるほど低くなる。

<strong>図1:温度が室温から離れるほど周波数は低下する</strong>[クリックで拡大] 出所:Maxim Integrated
図1:温度が室温から離れるほど周波数は低下する[クリックで拡大] 出所:Maxim Integrated

 最適な精度性能を保証するためには、周辺温度を約25℃に調節する必要がある。多くの屋内用バッテリー駆動デバイスには、この水晶振動子外付けRTCソリューションを使用でき、コスト削減と低消費電力を実現できる。

周波数の引き込み

 水晶振動子の周波数は、その負荷容量に影響される可能性がある。最も広く使用されているRTC内部の水晶発振回路はピアース発振回路だ(図2)。この回路は一般に、水晶、インバーター、負荷コンデンサーで構成される。

<strong>図2:発振回路がRTCに組み込まれている</strong>[クリックで拡大] 出所:Maxim Integrated
図2:発振回路がRTCに組み込まれている[クリックで拡大] 出所:Maxim Integrated

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