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SMA方式スマートフォン向けアクチュエーター:アルプスアルパイン SMA方式アクチュエーター
アルプスアルパインは、SMA方式のスマートフォン向けアクチュエーターの量産を開始した。磁石やコイル、位置検出用センサーが不要となっており、VCM方式の同社従来品と比較して、取り付け投影面積が約40%縮小している。
アルプスアルパインは2023年1月、SMA(Shaped Memory Alloy、形状記憶合金)方式のスマートフォン向けアクチュエーターの量産を開始したと発表した。
SMA方式は、直径約30μmに加工したSMAワイヤーへの通電による伸縮を用いてレンズキャリアを駆動するもの。磁石やコイルを必要とせず、ワイヤーの抵抗値により移動量を把握できるため、位置検出用センサーも不要となる。
取り付け投影面積が約40%縮小
VCM(Voice Coil Motor)方式を用いた同社従来品と比較して、同一センサーサイズでの取り付け投影面積が約40%縮小した。また、磁気回路が不要で、磁気干渉を考慮する必要がないため、マルチカメラなどでより自由な設計が可能だ。
VCM方式を用いた同社従来品と比較して、同一体積での推力は10倍以上。センサー大型化に伴うレンズ重量の増加にも対応し、1000mgのレンズ重量に対して同社従来品比60%の取り付け面積で対応できる。
SMA方式アクチュエーターは、同社の長岡工場および古川開発センターにて開発した。同社は今後、既存の顧客に加えて、新たな顧客への拡販も図る。
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