連載
ステップアップ形DC/DCコンバーターの設計(7)チョーク電流不連続時のリップル電圧:たった2つの式で始めるDC/DCコンバーターの設計(14)(2/4 ページ)
今回はチョーク電流不連続時のリップル電圧の求め方について説明します。
2)平滑キャパシターC1に充電される電荷量Q
チョークL1からキャパシターC1へ充電される電荷量Qは図1から分かるように、toff期間内でチョーク電流が出力電流Ioを上回っているtcの期間(◣)のみです。tc以後の期間はチョークから電流が供給されてもC1の放電を緩和するのみで充電には至りません。
出力電流Ioはtoff’期間(=δ2)中にチョークから放出される電流の1周期平均です。図1では、
ですから(ILPーIo)はILPで表すと5式になります。
三角形の比例関係を利用してtcを求めるとtcは6式で求めることができます。
充電電荷量Qは図1の◣部三角形の面積ですのでtcに6式を使うと次の7式を得ます。
さらに、7式に5式
を代入して整理すると8式を得ます。
前述の4式をILPについて解くと
になり、この結果を8式に代入すると電荷Qを求める式は9式になります。
3)リップル電圧ΔVr
Cの基本式から分かるようにリップル電圧ΔVrはキャパシターC1の電荷変動ΔQと容量Cの比ですからリップル電圧ΔVrは10式で求めることができます。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.