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AI搭載でシステムの消費電力削減 STのIoT向け慣性計測ユニット:3種のセンサーを同期
STマイクロエレクトロニクスは、AI搭載の慣性測定ユニット「LSM6DSV320X」を発表した。完全に同期された3種のセンサーを搭載し、アクティビティートラッキングと衝撃検出を両立できる。
STマイクロエレクトロニクスは2025年5月、AI搭載の慣性測定ユニット「LSM6DSV320X」を発表した。
同製品は、検出範囲が最大±16gの低g加速度センサーと最大±320gの高g加速度センサー、検出範囲±4000dpsのMEMSジャイロセンサーを備える。これら3種のセンサーは完全に同期されていて、アクティビティートラッキングと衝撃検出を両立できる。
AI処理機能と低消費電力設計を融合
同社の機械学習コアやステートマシン、センサーフュージョン技術を採用し、センサー内でのAI推論に対応。外部プロセッサの負荷を減らしつつ、リアルタイムな動作認識を実現した。動作パターンに応じて設定を自動調整する、適応型ASC(自己構成機能)も搭載する。
同社独自の「Motion XLF」ソフトウェアライブラリも利用可能だ。両加速度センサーのデータを融合し、さまざまなイベントを高精度で再現可能とした。また、同社のAI開発環境「ST Edge AI Suite」にも対応している。
サイズは3.0×2.5mmと小型で、パーソナル電子機器やIoTデバイス向けとなる。スマートフォンやウェアラブル機器、スマートタグ、構造物の状態監視装置、アセットモニターといった用途に適する。また、ゲーミングコントローラーでの衝撃検出、ヘルスケア機器や産業用防護具での衝撃評価にも使用できる。
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