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1石式昇降圧コンバーター(1)回路の工夫で実現する昇降圧コンバーター:たった2つの式で始めるDC/DCコンバーターの設計(34)(2/3 ページ)

今回からは1石式同極性の昇降圧コンバーターについて説明していきます。現在はIC技術の発達により降圧型と昇圧型を自動的に切り替えて動作する形式のコンバーターが主力ですがここでは回路に工夫を施した1石式昇降圧型コンバーターについて説明します。

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1石式昇降圧コンバーター

 ここでは半導体技術に頼らず電源回路に工夫を施した同極性1石式の昇降圧コンバーターについて紹介します。
 今まで説明した3種類の1石式DC/DCコンバーターの中で電源電圧に関係なく出力電圧を設定できるコンバーターと言えば極性反転型のコンバーターを挙げられますが出力電圧の極性が反転してしまいます。
 しかし視点を変えるとDC/DCコンバーターの各部はスイッチング動作をしています。そのためこの動作を利用してブートストラップ作用で電源電圧をかさ上げし、降圧コンバーターに加える方式を考えることができます(Zetaコンバーター)。
 もう1つの方式として昇圧型コンバーターの出力電圧は「電源電圧+フライバック電圧」なので、この出力電圧から電源電圧成分をレベルシフトすれば同極性の任意の電圧を得られます(Sepic)。

 まず、基本になる従来の反転型コンバーターを採り上げます。回路の接続は変えずに変形したものが図4(a)です。このように表記すると出力電位が負になることがよく分かります。この図が基本になります。


図4:コンバーター構成図比較[クリックで拡大]

 図4(b)のZetaコンバーターはチョークL1の両端電圧がスイッチング動作をしていますのでL1は正負に振動しています。負に振れる期間にダイオードDとキャパシターCsでブートストラップ回路を構成して後段の降圧コンバーターの動作電圧を嵩上(かさあ)げ(かさ)したものと考えられます。
 図4(c)のSepicはチョークLpに生じたスイッチング波形をキャパシターCsを通じてLsやDに伝え、半波整流回路を通じて負荷に供給します。いわば昇圧コンバーターの出力電圧から電源電圧を引いたものとも考えられます。
 ただしZetaコンバーター、Sepicも回路図を変形していくと最終的には図4(a)の反転型コンバーターと同系統の回路トポロジーになります。回路解析も極性反転型コンバーターと同様になります。

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