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損失が少ない昇圧型DC-DCコンIC、乾電池駆動時に長期間利用可能トレックス XC9140

トレックス・セミコンダクターのDC-DCコンバータIC「XC9140」は、PFM制御方式を用いて低負荷時の効率を高めた他、発振周波数を1.2MHzと高く設定し、外付け部品の小型化を可能にした。

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 トレックス・セミコンダクターは2012年7月、低負荷時の効率が高い昇圧型DC-DCコンバータIC「XC9140」を発表した。ニッケル水素二次電池など1本の電池で動作する機器、例えばリモコンやコードレスマウス、ポータブル血圧計などに適するという。「スマートテレビでは例えばBluetoothを採用したリモコンが採用されており、従来のリモコンよりも消費電力が大きくなる傾向にある。このようなリモコンでも電池の持ちを従来品と同等に保つことができる」(同社)。ボタン型のリチウムイオン一次電池で稼働するスマートメーター用途も狙う。


SOT-25封止品(左)と、トレックス独自パッケージのUSP-6EL封止品

 リモコンなどの機器は、電源にとって負荷となる回路が動作する時間が短く、ほとんどの時間は負荷電流がゼロに近い。そのため、低負荷でも効率が低下しにくいPFM(Pulse Frequency Modulation)制御方式を採用した。ただし、PFM方式は出力電圧のリップル成分が大きくなりやすい。XC9140では、制御方法を改善することでリップル成分を同社従来品の35mVppから20mVppに低減した(図1)。


図1 変換効率と負荷過渡応答特性 変換効率(図左)は、従来品のXC9110と比較した。低負荷時から高負荷時まで広範囲にわたって効率が改善されている。図右はXC9140のリップル成分を示した。負荷過渡応答時間は50msと短い。

 入力電圧範囲は0.9〜5.5V、出力電圧範囲は1.8〜5V。出力電流容量は100mA(入力が1.8V、出力が3.3Vのとき)である。

 内部発振周波数を従来品の180kHzから1.2MHzに高めたため、外付け部品の小型化も可能になった(図2)。


図2  必要な外付け部品は4.7μHのコイルと、コンデンサ2個(4.7μFと10μF)である(図右)。

 高負荷時の効率も高めた。従来品では外付けだったショットキーダイオードを、オン抵抗が0.65Ωと低いpチャネルのトランジスタとして内蔵することで実現した。

 XC9140には、シャットダウン時に内蔵のpチャネルトランジスタにより、導通を切断するXC9140Aと、バイパスモード機能を持たせたXC9140Cがある。XC9140Aは、負荷がないときも導通によって電池容量が低減することを防ぐ。XC9140Cは、後段にリアルタイムクロックなどが接続されているときに、このICへの入力電圧をそのまま負荷側に出力するために用いる。2012年12月までに、電池の電圧が低下したときにこのICの出力を停止するUVLO(Under Voltage Lock Out)機能を付けた品種も製品化する予定。

 動作時の自己消費電流は6.3μA。パッケージは、SOT-25封止品と、同社独自のUSP-6EL封止品がある。サンプル出荷中であり、サンプル価格は200円。2012年8月から、量産出荷を開始する予定。


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