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無線センサーネットワーク用LSI、信頼性・耐障害性と低消費電力を両立リニアテクノロジー LTC5800

リニアテクノロジーの「LTC5800」は、同社が2011年12月に買収したDust Networksのメッシュ型無線ネットワーク技術「SmartMesh」に基づくシステムLSIである。ARMコアと無線通信回路をまとめた。産業分野や社会インフラ用途のセンサーネットワークを構成するセンサー端末に使える。

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 リニアテクノロジーは2012年10月、高い信頼性と耐障害性を確保しつつ消費電力を低く抑えた無線センサーネットワーク用システムLSI「LTC5800」を発表した。同社が2011年12月に買収したDust Networksが旧来から手掛けていたメッシュ型無線ネットワーク技術「SmartMesh」に基づく新製品である。2013年第1四半期に量産出荷を開始する予定だ。

 リニアテクノロジーによると、SmartMeshの特長は、「無線通信環境が劣悪な状況でも高い確実性でデータを伝送できる、信頼性の高いメッシュネットワークを構築できる点にある」という。センサー端末同士が連携して自律的にネットワークを形成したり、自己修復したりする機能を備える上、無線通信の周波数を15チャネルでホッピングすることで、高い信頼性と耐障害性を確保している。

 加えて、1ms以下の時間誤差で端末間を同期させる仕組みを搭載し、端末間でデータをやりとりする際に各端末の動作時間を最小限に抑える制御方式を採用。これにより、消費電力を低く抑えることができるという。「自己放電が低い塩化チオニルリチウム電池を使えば、10年といった長い期間にわたって電池交換が不要のセンサー端末を実現できる」(同社)。


SmartMeshと他の無線センサーネットワーク向け通信技術の比較である。出典:リニアテクノロジー (クリックで画像を拡大)

LTC5800は10×10mmの72端子QFN封止。出典:リニアテクノロジー

 今回発表したLTC5800は、SmartMeshの無線センサー端末に必要な機能をまとめたシステムLSIである。ARMのCortex-M3コアの他、無線通信処理回路や暗号化エンジンなどを集積した。センサーの他、電池やアンテナなどの部品を外付けすれば、無線センサー端末を構成することが可能だ。対応する通信プロトコルは2つあり、1つは産業/社会インフラ分野の無線センサーネットワーク向け標準規格「WirelessHART(IEC 62591)」、もう1つは「6LoWPAN」。搭載するプロトコルスタックによって変更可能だ。物理層については、ZigBee規格と同様に、IEEE 802.15.4準拠の2.4GHz帯無線技術に基づく。

 消費電流は、受信動作時が4.5 mA、送信動作時は出力電力が0dBmで5.4mA、8dBmで9.7mAである。無線による通信可能距離については、「屋内で50m程度。屋外では、遮るものがなければ1kmくらいまで飛ぶ」(同社)という。10×10mmの72端子QFNパッケージに封止した。


LTC5800の機能ブロック図である。出典:リニアテクノロジー (クリックで画像を拡大)

 さらに同社は、このシステムLSIに周辺部品を組み合わせ、各国の無線機器認証を取得したモジュール製品「LTP5900」も用意している。既に米国(FCC)と欧州(CE)、カナダ(IC)の当局から認証を得ており、日本と韓国、中国でも認証を申請中である。そのうち日本については、2013年1月初旬に総務省の認証を取得できる見込みだという。


モジュール製品も提供する。出典:リニアテクノロジー (クリックで画像を拡大)

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