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レーダー/衛星通信向けハイエンドスペアナ、測定周波数は43.5GHzローデ・シュワルツ R&S FSW43

ローデ・シュワルツのハイエンドスペアナ「FSW43」は、測定周波数範囲が2Hz〜43.5GHzと、従来機種に比べて大幅に拡張されている。加えて、アナログ性能も向上した。

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 ドイツの計測器メーカーRohde&Schwarzの日本法人であるローデ・シュワルツ・ジャパンは2012年11月、変調解析機能を備えるハイエンドスペクトラムアナライザ(スペアナ)「FSWシリーズ」に新しいモデルを追加すると発表した。今回投入するのは「R&S FSW43」で、測定周波数範囲が2Hz〜43.5GHzであることを最大の特長とする。外部ミキサー「R&S FSW-B21」を使用すれば、110GHzまで拡張することが可能だ。さらに、Rohde&Schwarzがグループ傘下に統合したドイツのRadiometer Physics(RPG)が提供するレシーバを利用すれば、880GHzまで測定範囲を拡張できる。レーダーや衛星通信、EMIなどの測定用途に向ける。既に販売を開始しており、本体価格は945万円(税別)から。

 ローデ・シュワルツ・ジャパンは2011年9月に、FSWシリーズを発表した(関連記事:ローデの新型ハイエンドスペアナ、基本性能を改善し解析帯域幅は160MHzに拡大)。測定周波数範囲が2Hz〜8GHz、2Hz〜13.6GHz、2Hz〜26.5GHzの3品種があるが、FSW43では、測定周波数範囲を拡張したことに加え、アナログ性能をこれら従来機種よりもさらに向上させたという。例えば位相雑音は、40GHzの10kHzオフセットにおいて−118dBc/Hzを実現している。表示平均雑音レベル(DANL)は、40GHzにおいて−164dBm/Hzを達成し(プリアンプ使用時)、従来機に比べて3dB改善した。

 変調解析の帯域幅は、最大160MHz。最小で25nsのパルス解析が可能だとしている。

 外部ミキサーのFSW-B21は、1.3GHzのIF周波数を採用している。これにより、周波数範囲を拡張した場合でも、最大2.6GHzという広い帯域にわたって、イメージ信号の影響を受けないスペクトラム測定が可能になるという。広帯域のレーダー信号や、ミリ波を使用する無線LAN規格「IEEE802.11ad」に対応する信号などのスペクトラム測定に適しているとしている。

 なおローデ・シュワルツ・ジャパンは、2012年11月28日(水)からパシフィコで開催される高周波技術関連の展示会「マイクロウェーブ展 2012」に、今回発表した新モデルを出品する予定である。

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