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ハンダフロー実装に対応するベクトルエンジン搭載少ピンマイコン:東芝 TX03シリーズ
東芝は、「ARM Cortex-M3」を搭載するマイコン「TX03シリーズ」として、単層基板、ハンダフロー実装が使用できるベクトルエンジン搭載製品「TMPM372FWFG」を発表した。家電やFA機器などでの採用を見込む。
東芝は2013年4月、ARMのマイクロプロセッサコア「ARM Cortex-M3」を搭載するマイコン「TX03シリーズ」として、ベクトルエンジンを搭載し従来品よりもピン間を広げた少ピンパッケージを採用した「TMPM372FWFG」を製品化したと発表した。量産は5月からを予定し、月産100万個を見込んでいる。
同社は、モーターのベクトル制御に必要な処理を実行する専用ハードウェアであるベクトルエンジンを搭載したマイコン製品群「M370グループ」を、家電など民生機器、FA機器向けに展開している。新製品は、同グループの既存製品「TMPM372FWUG」の機能をそのまま踏襲しながら、ピンピッチを0.5mmから0.8mmに広げ、低コストの実装方法として利用されるハンダフロー実装などに対応した。これにより、単層基板への実装が可能になり、2層基板を使用した場合に比べ「単位面積当たりのコストを約半分以下に抑えられる」(同社)としている。
動作周波数は最大80MHzで、内蔵メモリ容量はFlash128Kバイト、SRAM6Kバイト。パッケージは64ピンLQFP(14mm角サイズ)を採用している。サンプル価格は400円(税込み)。
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