ルネサス、USB通信と充電を同時実現するUSB2.0ハブコントローラLSIを発売:ルネサス μPD720115
ルネサス エレクトロニクスは、バッテリチャージング機能を持つUSB2.0ハブコントローラLSI「μPD720115」を製品化した。スマートフォンやタブレットPCをUSB接続した場合に通信と充電を同時に行える機能を簡単に実現できるという。
ルネサス エレクトロニクスは2013年5月23日、バッテリチャージング機能を持つUSB2.0ハブコントローラLSI「μPD720115」を製品化し、6月からサンプル出荷を行うと発表した。PCやデジタルテレビ、充電アダプタ向けで、これら機器にスマートフォンやタブレットPCをUSB接続した場合に通信と充電を同時に行える機能を容易に付加できるという。2013年9月からの量産を予定し、2014年に月産100万個規模で生産を行う計画とする。
USB BC 1.2に対応
新製品は、充電時に最大1.5Aを使用可能なUSB Battery Charging Specification Reviskon1.2(USB BC 1.2)仕様に対応したバッテリチャージング機能を持つUSBポートを4つ搭載している。これにより新製品1つでUSB通信とバッテリ高速充電に対応できるためUSB充電システムを簡単に開発できる。
従来製品では外付け対応となっていた5Vレギュレータ、3Vレギュレータも内蔵した。これによりUSBケーブルから出力される5V電圧を外付け部品なしに、そのまま電源として使えるようになった。同一基板上で、新製品同士をカスケード接続したり、新製品にUSB周辺機器用LSIを接続したりする場合に備え、クロック出力機能を搭載している。
さらに従来製品では、0℃以上だった動作温度範囲を−40℃まで拡張し、産業機器用途などでの使用にも対応した。
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