動作温度を105℃/125℃まで保証、1005/2012サイズの積層セラミックコンデンサ:村田製作所 GRM155C81E105KE11など
村田製作所は、高い温度まで動作保証した積層セラミックコンデンサを発売した。1005(1.0×0.5mm)サイズ品は容量が1μF、定格電圧25Vで105℃まで、2012(2.0×1.25mm)サイズ品は同様に4.7μF、50Vで125℃まで、それぞれ動作温度を保証している。いずれもこれまで同等品で保証していた温度は85℃が上限だった。
村田製作所は2013年5月、高い温度まで動作保証した積層セラミックコンデンサを発売した。1005(1.0×0.5mm)サイズ品「GRM155C81E105KE11」「GRM155C81E105ME11」は容量が1μF、定格電圧25Vで105℃まで動作保証する。同様に2012(2.0×1.25mm)サイズ品「GRM21BC71H475KE11」「GRM21BC71H475ME11」は4.7μF、50Vで125℃まで動作保証している。
電子機器は高性能/多機能化などにより、機器内の温度が上昇する傾向にある。このため、実装する電子部品は、より高い温度環境でも正常に動作することが求められている。こうした中で同社は、容量1μFで定格電圧25Vの1005サイズ品の使用温度範囲を−55〜+105℃に、容量4.7μFで定格電圧50Vの2012サイズ品の使用温度範囲を−55〜+125℃にそれぞれ広げた。いずれも、従来の同等品は保証する動作温度が最大85℃であった。同社は、「同等の仕様で105℃あるいは125℃の動作温度を保証した積層セラミックコンデンサは世界でも初めて」と主張する。
同社は、今回の新製品を電源やフラットパネルディスプレイ(FPD)、PCなどの用途に向ける。新製品は2013年4月より出雲村田製作所で量産している。
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