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ルネサス、16ビットA-Dコンバータを搭載した「Smart Analog」を発表ルネサス Smart Analog IC101

ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2013年11月19日、アナログ回路構成をソフトウェアで変更できるIC「Smart Analog」として、16ビットデルタシグマ型A-Dコンバータを内蔵した新製品「Smart Analog IC101」を発表した。圧力や流量、電力を計測する必要のある産業機器や血圧計などのヘルスケア機器向けに展開する。

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 ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2013年11月19日、アナログ回路構成をソフトウェアで変更できるIC「Smart Analog」として、16ビットデルタシグマ型A-Dコンバータを内蔵した新製品「Smart Analog IC101」を発表した。2014年1月からサンプル出荷を開始し、2014年10月から量産を行う計画。サンプル価格は、500円となっている。

 ルネサスの独自ICであるSmart Analogは、センサーからの信号を処理するアナログフロントエンド(AFE)と呼ばれる回路を1つのICに集積。アンプやA-Dコンバータ、フィルタなどの回路構成要素を、ソフトウェアにより柔軟に変更できる特長を持ち、1つのSmart Analogで、各種センサーのAFEに用いることができるなどの利点がある。2011年10月に製品化して以来、Smart Analogとマイコンを組み合わせた製品などをシリーズ展開している。

 新製品のSmart Analog IC101は、水、油、ガスの流量、圧力といったセンサー向けに開発した。工場などで使用される流量/圧力センサーは、測定対象を微量なレベルで検出する必要があり、より高精度なAFEが求められる。

 そこで、新製品は、16ビットという高い分解能を備えたデルタシグマ型A-Dコンバータを搭載した他、1〜32倍まで10段階で設定可能なプログラマブルゲイン計装アンプ、センサー入力のオフセットを調整するためのD-Aコンバータなどを内蔵した。これらの回路構成要素により、信号対ノイズ(SN)比86dB(3.9ksps時)を実現した。


「Smart Analog IC101」のブロック図 出典:ルネサス エレクトロニクス

 従来のSmart Analogシリーズでは、システム起動時にAFEの回路設定情報をマイコンからSPI通信を介して設定する必要があった。だが、新製品はIC内に256バイトのフラッシュメモリとシーケンサを新たに内蔵し、任意のAFE初期設定値を元に、起動時の外部からの設定なしにセンシング動作を行える。これにより、「従来製品に対して、約5倍の高速起動が可能になる」(ルネサス)という。

 出力インタフェースは、SPIとともにUARTによる通信もサポートし、各種マイコンをホストマイコンとして利用できる。プログラマブル計装ゲインアンプの外部入力は4本で差動入力とシングルエンド入力を選べるとともに、内部入力として内蔵温度センサーも選択可能である。センサー出力のA-D変換結果をUART通信を通じホストマイコンへ連続して出力し続ける「連続変換出力モード」も備えている。

 この他、1.2〜2.2Vの出力範囲で使用できるセンサー用電源回路も内蔵している。パッケージは4mm角サイズの36ピンFPBGAを採用し、動作温度範囲は最高125℃となっている。

 ルネサスでは、2013年11月20〜22日に横浜市のパシフィコ横浜で開催される「組込み総合技術展/Embedded Technology 2013(ET2013)」の同社ブース内で、新製品のデモ展示を行うとしている。

Embedded Technology 2013/組込み総合技術展(ET2013)

会期 2013年11月20日(水)〜22日(金)
時間 10:00〜17:00(21日(木)のみ18:00終了)
会場 パシフィコ横浜
ルネサス エレクトロニクス・ブースNo. B-23


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