もう邪魔にならない、“マッチ棒アンテナ”を寝かせた無線モジュール:東京コスモス電機 TWE-Lite DIP-PCB
東京コスモス電機は、DIP型IC形状のIEEE802.15.4対応無線モジュール「TWE-Lite DIP(トワイライト・ディップ)」として、通信距離や実装スペースに応じてアンテナを選択できるよう従来品と異なるアンテナ/アンテナ接続用コネクタを備えた製品(3種)を発表した。
東京コスモス電機は、DIP型IC形状のIEEE802.15.4対応無線モジュール「TWE-Lite DIP(トワイライト・ディップ)」として、通信距離や実装スペースに応じてアンテナを選択できるよう従来品と異なるアンテナ/アンテナ接続用コネクタを備えた製品(3種)を発表した。低背のプリント基板印刷型アンテナ品「TWE-Lite DIP-PCB」の他、通信距離4km以上を実現するような高性能アンテナが接続できるSMAコネクタ搭載品「TWE-Lite DIP-SMA」などをラインアップする。
ユニークなアンテナ形状を採用
TWE-Lite DIPは、同社独自の無線モジュール「TWE-Lite」(関連記事:1円玉より小さいZigBee対応無線モジュール、通信距離は1km)を電子工作用途などに向けてより扱いやすいよう、DIP型IC形状に改良したもの(関連記事:電子工作好きに火をつける、“マッチ棒アンテナ”付き無線モジュール)。TWE-Lite DIPは、通信品質や距離を大きく左右するアンテナも搭載し、見通し環境で1kmという通信距離を実現できるなどの特長を備えた。なお、搭載アンテナは、マッチ棒のような形状であり、“マッチ棒アンテナ”はTWE-Lite DIPの代名詞のような存在になっている。
今回の新製品3種は、“マッチ棒アンテナ”以外のアンテナを選択できるようにアンテナバリエーションを増やしたもの。アンテナ以外の部分は、従来のTWE-Lite DIPと同じだ。
プリントアンテナを採用した「TWE-Lite DIP-PCB」。TWE-Lite DIPの代名詞になっているマッチ棒のイメージを踏襲している。なお、マッチ棒の先の赤い部分は「飾り」(東京コスモス電機)であり、取り外して使用することも可能だ (クリックで拡大)
新製品の1つであるTWE-Lite DIP-PCBは、基板にアンテナを形成したプリントアンテナを採用した製品。従来のマッチ棒アンテナに比べ通信距離で劣る(見通し環境で400m程度)が、アンテナを含めたモジュールの高さを大幅に抑えることに成功した。
また任意のアンテナを取り付けられるようアンテナ接続用途で主流のUFLコネクタを採用した「TWE-Lite DIP-UFL」も製品化。無線認証は、モジュールとアンテナ一体で取得する必要があるが、東京コスモス電機では、基板アンテナなどのアンテナを取りそろえ、多様なアンテナで無線認証を取得した状態での一体提供が行える体制を整えている。
さらにUFLコネクタよりも低損失なコネクタで高性能アンテナが採用するSMAコネクタ対応品もラインアップ。同社によると、「高性能アンテナ(TWE-AN-022)を接続した場合に、4km以上の距離で通信が行えることを確認している」という。
新製品の価格は、プリントアンテナタイプのTWE-Lite DIP-PCBで1500円(税別)で、従来のマッチ棒アンテナ搭載品と同じだ。TWE-Lite DIP-UFL、TWE-Lite DIP-SMAの価格については未定。TWE-Lite DIP-PCBは既に発売済みで、残る2種も2014年5月中にも販売を開始する予定としている。
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