ニュース
導通損失とスイッチング損失を低減、耐圧600VのIGBTを18品種追加:IR IRxx46xx
インターナショナル・レクティファイアー・ジャパン(IRジャパン)の「IRxx46xx」シリーズは、耐圧600VのIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)ファミリである。トレンチゲート構造やフィールドストップ技術などを適用することで、導通損失とスイッチング損失の低減を図った。
インターナショナル・レクティファイアー・ジャパン(IRジャパン)は2014年5月、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)ファミリとして、新たに耐圧600Vの「IRxx46xx」シリーズ18品種を発表した。無停電電源装置(UPS)やソーラー発電装置、電磁調理器、産業用モータ、溶接装置などの用途に向ける。
IRxx46xxシリーズは、厚みの薄いウェハーを用い、トレンチゲート構造やフィールドストップ技術を適用して製造した。これらの技術によって、導通損失とスイッチング損失の低減を図った。また、IGBTは逆回復電荷の小さいソフトリカバリダイオードを同一パッケージ内に収めるなど、高速スイッチング向けに最適化を図った。スイッチング周波数範囲は8k〜30kHzに対応している。短絡耐量は5μsで、コレクタ−エミッタ間の飽和電圧は1.6Vと低い。
パッケージは、「DPAK」、「D2PAK」、「TO-220」、「TO-247AC」および「Super TO-247」などを用意している。IGBTチップのみでの供給にも対応する。なお、IRxx46xxシリーズは全て欧州のRoHS規制に準拠している。米国での参考価格(1万個購入時の単価)は、0.73〜6.20米ドルの予定である。
関連キーワード
IGBT | インターナショナル・レクティファイアー | IHクッキングヒーター | UPS(無停電電源装置) | ダイオード | 太陽光発電 | 電子レンジ | リカバリ | RoHS指令 | ウェハ
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- IR、「GaN on Si」によるパワーデバイスの商用出荷開始を発表
インターナショナル・レクティファイアーは2013年5月13日、シリコン上に形成したGaN(窒化ガリウム)によるパワーデバイスを搭載した機器の商用出荷が初めて開始されたと発表した。 - 耐圧1400VのIGBT、電磁調理器の電力範囲を拡大
インターナショナル・レクティファイアー・ジャパン(IRジャパン)の「IRG7PK35UD1PbF」は、耐圧が1400VのウルトラファストIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)である。導通損失とスイッチング損失を最小に抑えることが可能で、電磁調理器(IH)や電子レンジなどのソフトスイッチング用途に向ける。 - 小型パッケージ品で10A出力、IRの車載用ゲート駆動IC
「AUIR08152S」は、出力電流が最大10Aで、8端子SOPの小型パッケージに収めた車載用ゲート駆動ICである。自動車向け品質規格「AEC-Q100」に準拠している。EV/HEVなどの車載用途に加え、工業用の大電流スイッチング用途に向ける。