待機時の自己消費電流を11μAに、モバイル機器の発熱と電池消耗を低減:ミツミ電機 MM3472
ミツミ電機の「MM3472」は、待機時の自己消費電流を11μAと、従来品に比べて最低20%削減したDC-DCコンバータICである。スマートフォンやタブレット端末、ウェアラブル機器などの用途に向ける。
ミツミ電機は2014年7月、待機時の自己消費電流を11μAと、従来品に比べて最低20%削減したDC-DCコンバータIC「MM3472」を発表した。スマートフォンやタブレット端末、ウェアラブル機器などの用途に向ける。
MM3472は、入力電圧範囲が2.0〜5.5Vで、出力電圧範囲が0.8〜3.3V、出力電流が600mAのDC-DCコンバータICである。特に、モバイル機器の用途に向けて、待機時の自己消費電流を大幅に低減している。また、制御方式としてノイズ低減に有効なPWM固定モードと、軽負荷時の効率を高めることができるPWM/PFM自動切り替えモードを選択することができる。これらの工夫によって、変換ロスによる発熱を抑え、電池駆動機器の連続使用時間を伸ばすことができるという。
パッケージは、外形寸法が2.0×2.0×0.75mmのSSON-6Lと、2.9×2.8×1.15mmのSOT-26Aを用意している。また、スイッチング周波数は2.25MHzと高速なため、小型インダクタを利用することができ、電源回路部の実装面積を小さくすることが可能となる。
製品のサンプル出荷はすでに開始しており、2014年秋より量産を始める予定である。サンプル価格(税別)は50円。
今後の計画として同社は、出力電圧を固定した製品や出力電流の異なる製品群をシリーズ化していく予定である。また、DC-DCコンバータICと、インダクタや入出力コンデンサを一体成型したモジュールタイプの製品開発なども検討している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ミツミ電機がMEMSミラーを開発、フォーカスフリーのプロジェクタを実現可能に
- 「2つの発電素子+電池」の3入力に対応したエネルギーハーベスト用電源IC
リニアテクノロジーは、2つの発電素子の入力と電池入力という合計3つの入力に対応したエネルギーハーベスト(環境発電)向け昇降圧型DC-DCコンバータIC「LTC3330」を発売した。 - 自己診断可能な電源ICで車載マイコンを監視、ASIL-Dの達成が容易に
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは、「Freescale Technology Forum Japan 2012」において、ISO 26262で最も高い安全レベルを示すASIL-Dの達成を容易にする、車載マイコンと電源ICの組み合わせソリューションを展示した。