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HEV/EVモータ制御向け40nmマイコン、大容量メモリと豊富な周辺機能を搭載ルネサス RH850/C1xシリーズ

ルネサス エレクトロニクスの「RH850/C1xシリーズ」は、40nmプロセス技術を採用した車載用32ビットマイコンで、2015年初頭よりサンプル出荷を始める。HEV/EVのモータ制御用途に向ける。

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 ルネサス エレクトロニクスは2014年8月、40nmプロセス技術を採用した車載用32ビットマイコン「RH850/C1xシリーズ」2品種を開発した。2015年初頭よりサンプル出荷を始める。HEV/EVのモータ制御用途に向ける。

 RH850/C1xシリーズは、1モータ制御向けの「RH850/C1M」と2モータ制御向けの「RH850/C1H」の2品種を用意した。内蔵したフラッシュメモリは独自のMONOS(Metal-Oxide-Nitride-Oxide-Silicon)構造を採用したことで、高速読み出しを実現しつつ消費電力の削減を図ることができる。メモリ容量はRH850/C1Mが2Mバイト、RH850/C1Hは4Mバイトを搭載した。これとは別に、データ格納用途向けに、EEPROMと同等機能を備えたフラッシュメモリを32Kバイト内蔵している。


RH850/C1xシリーズの外観

 HEV/EVのモータ制御向け周辺機能も拡充した。特に、レゾルバセンサーのアナログ信号からモータ回転角の確度を算出するR-Dコンバータと、モータ制御IP「EMU2」、モータ制御タイマ「TSG3」を組み合わせたことで、PWMなど3種類のモータ制御を内蔵したハードウェアで高速に、効率よく実行することができる。

2系統のモータ制御を独立処理

 また、RH850/C1Hは2系統のモータ制御を独立して処理できるほか、高性能CPUを追加して搭載している。これによって、モータ制御に加えて車両の統合制御やエネルギーマネジメント制御、DC-DCコンバータ制御、電池制御なども1チップで実行することができる。

 この他、自動車の機能安全規格「ISO26262」への対応に向けて、メインCPUでは2個のプロセッサコアで同じ処理を実行し、その差分を検出するロックステップ方式採用した。メモリ関連ではECC(Error Check and Correct)機能によるデータの誤り訂正や検出を行う。ECM(Error Control Module)は各モジュールからのエラー信号入力に対して、エラー端子出力やリセット発生などの設定を行うことが可能である。R-Dコンバータにも診断機能を追加した。

 量産は2016年5月より行う予定だ。サンプル価格はRH850/C1Mが1万円、RH850/C1Hが1万2000円である。

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