イメージ/オーディオ処理機能の開発期間を短縮、Blackfin応用の開発基盤:ADI BLIP他
アナログ・デバイセズ(ADI)は、DSPシリーズ「Blackfinプロセッサ」を搭載した2種類の開発プラットフォームを発表した。これらの開発プラットフォームを用いることで、イメージセンシング処理やオーディオ処理に必要な機能の開発期間を短縮することが可能となる。
アナログ・デバイセズ(ADI)は2015年2月、DSPシリーズ「Blackfinプロセッサ」を搭載した2種類の開発プラットフォームを発表した。「Blackfin Low Power Imaging Platform(BLIP)」と「ADSP-BF706 EZ-KIT Mini」である。これらの開発プラットフォームを活用することで、イメージセンシング処理やオーディオ処理に必要な機能の開発期間を短縮することが可能となる。
BLIPは、画像による占有検出に最適化されたソフトウェアライブラリとともに、Blackfinプロセッサ「ADSP-BF707」を利用することができる。ADSP-BF707は1Mバイト以上のSRAMを内蔵し、メモリ規格LPDDRをサポートしている。BLIP基板上にはオムニビジョン製とアプティナ製のCMOSイメージセンサーが実装されている。これらの機能モジュールを用いて、モーションセンシングや人数カウント、車両検知、顔検出などの処理を高速に行うことができる。
ADSP-BF706 EZ-KIT Miniは、Blackfinプロセッサ「ADSP-BF706」やオーディオコーデック「ADAU1761」の他、オーディオ入出力用端子や大容量SRAM、USBインタフェースなどが実装された開発プラットフォームである。この開発プラットフォームに含まれるADI製開発ツールやDSP Concepts製オーディオデザインプラットフォーム「Audio Weaver」を用いることで、効率的なコード生成とプロファイリングが可能となる。フル機能のオーディオモジュールライブラリなども提供されるという。
BLIPは2015年4月より供給を開始する。米国での価格は199米ドルである。ADSP-BF706 EZ-KIT Miniは出荷中で、価格は69米ドルとなっている。
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